【ニューヨーク=中井大助】米国の東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」は、800万人が住むニューヨーク市を直撃した。30日には天候こそ落ち着き始めたが、広範囲の停電や全面停止した地下鉄の復旧はまだ先。災害への備えが不十分な大都市のもろさがあらわになった。
世界経済の中心、ウォール街は30日朝、暗いままだった。29日夜の高潮で、周辺は浸水。朝になって水はひいたものの停電が続き、ニューヨーク証券取引所は2日連続で閉鎖された。証券マンらが行き交う通りには油の臭いが漂い、ビルの地下から水をポンプで吸い出す作業員と、まばらに観光客がいるだけだった。
サンディは上陸する直前にハリケーンから温帯低気圧に変わったが、勢力は極めて強かった。潮位が高くなる満月が重なり、ニューヨークでは記録的な高潮被害が発生。マンハッタン島東部にある送電施設も浸水して爆発が起き、ウォール街を含めた島の南部のほとんどが停電に見舞われた。
電力会社の幹部は米メディアに「高潮は最大で3.6メートル程度の想定だったが、今回は4.2メートルあった」とし、「想定外」だったと発言。島内の電力回復には4日間、周囲の地区は1週間かかる見通しという。