【ワシントン=伊藤宏】米東部ニュージャージー州と南部バージニア州で3日に知事選の投開票があり、いずれも共和党候補が勝利し、オバマ大統領の与党である民主党が連敗を喫した。昨年11月の大統領選では両州ともオバマ大統領が制しており、経済政策や医療保険制度改革などで批判を浴び続けているオバマ大統領の人気の陰りが、象徴的に表れた形だ。
オバマ氏の当選から約1年となる時期の大型選挙は、これまでの政策への国民の評価を測る機会となるとともに、来年秋に行われる中間選挙の前哨戦としても注目されていた。
ニュージャージー州では共和党の新人で前連邦検事のクリス・クリスティ氏(47)が、民主党の現職ジョン・コーザイン知事(62)を5ポイントの差で破った。バージニア州では共和党新人で前同州検事総長のボブ・マクドネル氏(55)が、民主党新人で同州上院議員のクレイ・ディーズ氏(51)に18ポイントの大差をつけて勝利した。
オバマ氏は民主党候補の応援のためニュージャージー州に3回、バージニア州に2回応援演説に入り、選挙直前まで支援したが及ばなかった。
両州とも、回復の道筋が見えない経済問題が大きな争点となったことが敗因の一つとみられる。また、無党派層が共和党に流れたことも響いた。昨年の大統領選では、オバマ氏が両州の無党派層の半数を確保したが、今回の知事選では、CNNによると両州とも共和党に6割ほどが流れた。
オバマ氏は就任当初から景気回復を最重要課題に掲げ、大型の景気刺激策をまとめるなど対策を打ってきたが、いまだに失業率が10%に迫る勢いで、回復への道筋が見えない。さらに医療保険制度改革では、医療費の抑制や無保険者の解消を訴えるものの、共和党を中心に「税金の無駄遣い」「民間保険を圧迫する」などの批判を浴びて国民の賛否が二分。アフガニスタンへの米軍増派をめぐっても世論の反対は6割にのぼる。