【バンコク=山本大輔】カンボジア政府は4日、汚職罪で有罪判決を受け、海外逃亡中のタイのタクシン元首相をカンボジア政府の経済顧問に任命したと発表した。フン・セン首相の私的顧問にも任命するという。タイ政府は各国に対し、タクシン氏を犯罪人として引き渡すよう求めており、反発は必至だ。
発表によると、フン・セン首相の提案を受けたシハモニ国王が10月27日に任命を認める勅令に署名した。ただ、タクシン氏の了承が得られているのかどうかは不明だ。
フン・セン首相は先月23日に、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席するため訪れたタイで、06年の軍事クーデターで追放されたタクシン氏に顧問就任を要請するアイデアを披露。タイ政府やタイのメディアが強く批判していた。
両国は、国境にある世界遺産のクメール寺院周辺の領有権をめぐって対立を続けており、今回の発表で関係がさらに悪化するのは確実だ。
フン・セン首相は、タクシン氏がタイの首相に就任する前からの友人とされ、クーデター後もかばう発言を繰り返している。