【上海=奥寺淳】中国で今年1月に中央テレビは「国家宣伝」だとして視聴ボイコットを呼びかけた中心人物が、米国へ向かおうとしたところ、北京空港で出国を拒否されたことが9日分かった。当局は、国の安全を脅かし、国家に重大な損失を与える恐れがあると説明したという。
「北京娯楽信報」元副編集長の凌滄洲さん(42)で、6日に出国を拒否された。凌さんによると、89年の天安門事件で逮捕され亡命した詩人が編集長を務める詩集の発表会に参加する予定だった。凌さんは「国の安全を脅かす意図はなく、文化的かつ建設的に(中国の問題を)話し合うつもりだった。出国拒否は理解できない」と話した。中国国内からは、この詩集に関連するサイトへのアクセスが制限されている。
凌さんは10月にも、学者や弁護士ら知識人計15人でネット上の言論の自由や真実の報道を求める「インターネット人権宣言」を発表していた。