【ワシントン=山川一基】米大統領選が終わり、米景気への大きな脅威となっている「財政の崖」をめぐる議論が始まった。オバマ大統領と野党共和党のベイナー下院議長は9日、それぞれワシントンで会見を開き、互いに歩み寄る考えを示したが、富裕層に対して減税を打ち切るかどうかで意見の隔たりが際だった。
オバマ氏は大統領選が終わって以来、ホワイトハウスで初めて会見に臨んだ。ブッシュ政権が始めた個人所得税減税などが年末に期限切れとなり、年明けからは政府支出の強制削減が始まる「財政の崖」について「(共和党に)喜んで歩み寄ろう」と述べた。
しかし「バランスを欠いたやり方は拒否する」とも語り、年収が25万ドル(約2千万円)を超える家庭については減税を打ち切る考えを、これまで通り強調した。会見後、カーニー大統領報道官は「大統領は(高所得者に対する減税を延長するような法案が出てくれば)拒否権を発動するだろう」と述べた。