【ローマ=南島信也】イタリアで、1等に当選すると20年間にわたって毎月4千ユーロ(約54万円)、総額で96万ユーロ(約1億3千万円)を受け取ることができる「年金型」宝くじ「ウィン・フォア・ライフ」が発売され、人気を呼んでいる。同国では、8月に賞金の繰り越しによって当選額が欧州過去最高の1億4780万ユーロ(約200億円)にもなる宝くじが出て、欧州各国からくじを買う人が集まるなど過熱した。射幸心を刺激し過ぎたとの反省もあって生まれたのが「年金型」だ。
新しい宝くじは、1から20までの数字のなかから10個を選んだうえで、コンピューターから自動的に割り振られる1個と合わせて計11個の数字を的中させるのが基本の仕組みだ。9月末の発売開始以来、毎日2人程度の「年金長者」が生まれている。
たばこ屋やバール(飲食店)などで1回1ユーロから購入でき、当選確率は370万分の1。ローマ市内でたばこ屋を営むドルシアナ・チェッロさん(62)は「普通の宝くじより当たりやすく、年金みたいに安定的に賞金がもらえるのが受けたのでは」と分析する。同国では日本同様、年金制度の破綻(はたん)が懸念されており、将来に対する不安も人気の一因となっているようだ。ただ、「一獲千金を夢見るよりも現実志向の人に」というのが売りではあるが、宝くじであることに変わりはない。