【ニューヨーク=春日芳晃】人権問題を担当する国連総会の第3委員会は27日、北朝鮮の非人道的な刑罰や言論の自由抑圧に「極めて深刻な懸念」を表明し、拉致問題の早期解決を求める決議案を投票ではなく、コンセンサス(大多数の合意)で採択した。
同様の決議案は2005年から連続して採択されているが、投票ではなく、コンセンサスでの採択は初めて。国際社会の懸念の強さを改めて示した。
国連で北朝鮮の人権問題を担当するマルズキ・ダルスマン特別報告者が今月2日、金正恩(キムジョンウン)体制になってからも北朝鮮の人権状況は「改善の兆候はない」と同委員会に報告。決議は、これを踏まえ、「指導者交代にもかかわらず、人権状況悪化が続いていることを深く懸念する」とした。
日本の西田恒夫・国連大使は採択後、「極めて強い国際社会のメッセージだ。北朝鮮がしかと受け止めて、拉致問題などの人権状況改善のため、具体的措置を取ることを要求したい」と述べた。
決議は来月、国連総会で正式に採択される予定。