【ワシントン=山川一基】オバマ米大統領は28日、米経済に悪影響を与えかねない「財政の崖」問題についてホワイトハウスで演説し、年内は減税の期限切れへの対応を優先させ、本格的な財政赤字の削減策などの議論は年明けに先送りする考えをはっきりさせた。議論を二段階に分けて越年させる案だ。
「財政の崖」は、ブッシュ政権以来の減税の期限切れと、政府支出の強制削減が今年末から年明けにほぼ同時に訪れる事態をさす。なかでも、個人所得税減税の期限切れで実質的に増税になると、個人消費が鈍るとみられ、米景気への最大の不安材料となっている。
このためオバマ氏は、高所得者層を除いた減税延長をまずは年内に確定したい考え。この日の演説では「中所得者層が安心して新年を迎えられるようにすれば、年明けに包括的な赤字削減策や税制改革について協議する余裕ができるだろう」と述べた。