【ソウル=貝瀬秋彦】靖国神社に放火した後、ソウルの日本大使館に火炎瓶を投げつけ、韓国で服役していた中国人の劉強元受刑者(38)を日本に引き渡すかどうかの審理が29日、ソウル高裁で始まった。劉元受刑者の弁護側は「政治犯罪だ」として引き渡さないよう求めた。
劉元受刑者は昨年12月に靖国神社の門に放火したことを認めており、日本政府は日韓の犯罪人引き渡し条約に基づき、引き渡しを求めた。だが、中国政府も自国への引き渡しを強く要求。韓国政府は裁判所に判断を求めた。
劉元受刑者はこの日、祖母が元日本軍慰安婦で、慰安婦問題への日本政府の対応への憤りが動機だったと主張。弁護側は「政治犯罪」にあたるとし、条約上も政治犯罪の場合は引き渡しを拒否できると強調した。