【エルサレム=山尾有紀恵】イスラエルのメディアは30日、同国のネタニヤフ首相が占領地の東エルサレムを含むヨルダン川西岸にユダヤ人入植住宅3千戸を建設することを決めたと報じた。パレスチナが国連総会決議で「オブザーバー国家」として認められたことへの対抗措置とみられる。
着工に踏み切れば、パレスチナ側の反発は必至で、和平機運が一層しぼむのは避けられない。占領地での入植活動は国際法違反とされている。
現地メディアによると、新規建設には「E1」と呼ばれる入植予定地が含まれている可能性がある。ヨルダン川西岸の大規模入植地マーレアドミムとエルサレムの間にあるため、実際に建設されれば、東エルサレムとヨルダン川西岸を分断することになる。このため、親イスラエルの立場を取り続けている歴代の米政権も反対してきた経緯があり、「国家」への昇格を支持した欧州各国など国際社会の批判も浴びそうだ。
イスラエルは来年1月に総選挙を控えており、今回のネタニヤフ氏の決定には、入植者ら右派の有権者向けに強い姿勢を見せる政治的な意図が込められているとの見方が出ている。
国連決議について、ネタニヤフ氏は「無意味な決定で実態は何も変わらない」と批判していた。