北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺体について、ロシアの専門家らが平壌入りし、永久保存処理の作業を開始した。ロシアの国営テレビが報じた。ソ連の初代指導者レーニンや北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席らの処理も手がけ、世界的に知られる遺体保存の研究所のグループだ。
一行は、全ロシア薬用芳香科学研究所のウラジスラフ・カゼリツェフ教授ら。教授らは、1924年に死亡したレーニンに施された手法を引き継いでおり、この分野では世界トップのノウハウがあるとされる。
内臓などを取り出したうえで防腐剤処理をする方法で保存。化粧を施せばまるで眠っているような状態を保てる。1年から1年半ごとに遺体を防腐剤入りの液体につけるなどの手入れをすれば、永久的に保存することも可能だ。
レーニンの遺体は死後80年以上経過した現在でもモスクワの「赤の広場」の「レーニン廟(びょう)」に安置・展示され続け、観光名所となっている。ベトナム民主共和国のホー・チ・ミン主席らも同研究所のグループにより保存処理された。
同研究所は朝日新聞の取材に「何も答えられない」としているが、国営テレビは「北朝鮮の要請で平壌入りした」と報道。遺体の保存処理は高額で、最低でも数十万ドル(1ドル=約78円)。維持費用も入れればさらに費用はふくらむ。(モスクワ=関根和弘)