2008年2月19日
カオ・タン・ナー・タン
塩味のきいたコメのクラッカーに、独特のディップをつけて食べる。ビールのおつまみに最適だ。
「子どものころ、よく母親が作ってくれたわ」。バンコク郊外でタイレストラン「プラソプスク」を経営するビチャニーさん(55)は懐かしそうに話してくれた。クラッカーは、炊飯釜の底に残ったお焦げを天日で干し、油で揚げた。ディップはココナツミルクにゴマを加えた簡素なものだったが、育ち盛りの子どもにはたまらない味だった。「食べものを無駄にしない知恵でしたね」
いまレストランで出すのは、もちろん、プロによるプロの味だ。ディップは豚肉、エビ、香草などさまざまな具をいためて、ココナツミルクで仕上げる。クラッカーは市販のものを仕入れ、70〜80度の油で揚げておく。甘くまろやかなディップの味わいと、クラッカーのサクサク感が絶妙な食感を醸し出す。
1皿60バーツ(240円)。レストランは夫の母親の代からかれこれ40年ほど続いているが、ずっと同じ味を引き継いでいるという。
ただ、家で娘に作ることはめったにない。「最近は、チョコレートやポテトチップなど、おいしいお菓子があるからね」。店で注文するのも中年以上の客が多いとか。
【作り方】中華鍋でコリアンダーの根とニンニク、タマネギ、豚のひき肉、ペースト状にしたエビをいためる。ココナツミルクを加え、ピーナツ、砂糖、塩、こしょうを加えて10分ほど煮込む。油で1分ほど揚げたライスクラッカーと一緒に。