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蹴り方200種、宙舞う球 ミャンマー・ヤンゴン

2012年4月2日

    写真背中越しに足の裏で蹴り上げる選手。複雑な技を披露すると歓声が沸く=ヤンゴン郊外サンジョン郡、古田大輔撮影 ※写真をクリックすると拡大します

     夕暮れ時のヤンゴン。学校から帰った子供たちが円形になって、蹴鞠(けまり)のような遊びをしている。1500年の歴史を持つとされるミャンマー伝統の球技「チンロン」だ。

     熱中するのは大人も同じだ。全国大会も年1回開かれる。優勝経験があるというヤンゴン郊外サンジョン郡の強豪チームを訪ねた。メンバーは男女約20人。各自が仕事を持っており、公務員、船員、自営業と様々だ。毎日夕方から集まり、2時間練習する。

     公式ルールにのっとり、男女混合の6人が円になって、球を地面に落とさないように交代で蹴り上げる。球は籐(とう)を編んだもので、直径15センチ、重さ150グラム。使っていいのは、足の甲、内側と外側のくるぶし、ひざ、足の裏、かかとの計6カ所。地面に落とさず、蹴り上げ続けた回数によって得点が加算されていく。

     蹴り上げる前にくるりと1回転して見せたり、空中で跳び蹴りしたり。はたまた、背中側に落ちてくる球を後頭部にも目があるかのように、正確にかかとで蹴り上げたり。長い歴史の中で編み出された蹴り方は200種類を超える。

     1回30分は球が地面に落ちない。気温30度を超え、空調もない室内で選手は汗まみれだ。球がそれてもカバーしあうチームワークが重視され、ベテラン選手が目立つ。今も試合に出るというマウンマウンジーさん(48)は「高度な技はできなくなっても、仲間のクセを知り、次を予測する力は伸びる」と話す。

     チンロンの技とサッカーのうまさは別物らしく、最近はサッカー人気に押されて、若手が減っているという。(ヤンゴン=古田大輔)

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