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パパの育児ライターとして活躍中の太田敏正さん。7歳と4歳の子どもがいる
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じっさいの子育てを楽しく描いた『パパのネタ帖』(赤ちゃんとママ社)はパパを勇気づける本として好評=いずれも太田さん提供
「子どもにとって、パパがウルトラマンや仮面ライダーのようなヒーローでいられるのは10歳くらいまで。その期間限定の間はそばにいてあげたいと思ったんです」。フリーライターの太田敏正さん(36歳)が「子育てのために」情報系出版社を辞めたのは5年前、31歳のとき。長男は2歳でした。当時の残業時間は月360時間。1日平均18時間働き、4時間も睡眠がとれればラッキーという生活でした。月2,3回は徹夜、クタクタになって帰宅して、土日はこんこんと眠っていました。「家にいるときは疲れてムスッとしていて息子と遊んでやることもできません。家族のために働いているつもりだったが、優先順位が逆になっていたのかもしれない」と考え、「目算もなく」退職したのです。
現在、太田さんは子育て系雑誌を中心に仕事をしています。お父さん向け教育に関する雑誌もつぎつぎ創刊されるなか、教育や育児に関心があった太田さんの仕事は順調に広がっていきました。といっても仕事は選びませんでした。「なんでもやります」という姿勢で、パンフレットの製作をしたこともあります。そのいっぽうで知り合いの紹介で、子育て系雑誌に積極的に売り込みに行ったのです。子育てする男性で、編集もできるライターとして注目され、たちまち収入は会社員のときの1.5倍になりました。しかも「家族といられる時間と睡眠は倍以上。組織のわずらわしさもなくなって生活がシンプルになりました」。
7歳になった長男は先日テレビで格闘技を見て言いました。「勝ったひとは、父さんのように強い」。太田さんがこの言葉を聞いて喜んだのは言うまでもありません。今、家族は専業主婦の妻と長男と4歳の長女。そして最近、介護を必要とする実父と同居を始めました。介護ケア制度をうまく使いながら、なんとか自宅でめんどうをみていこうと考えています。育児と介護と仕事、そのバランスをどうとっていくか、大きな課題です。しかし、これまではそれは女性だけの課題であることが多かったのです。太田さんのような考えで行動する男性がふえてきたのは頼もしいことです。
1951年静岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。14年間の婦人雑誌の編集者をへて、次女を出産してフリーランスライターに。女性が働くことや子育てをテーマに取材して執筆。長女の就活を機に、最近の就活事情を取材。『親子でできる就職活動突破法』にまとめ、親子が就活で絆を深めてほしいというエールをこめた。最近では中年期からの生き方をテーマに執筆の範囲を広げている。ふたりの娘の母。