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09月15日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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 俳優、映画監督、クリエイティブディレクターと幅広く活躍してきた小橋さんが、今年5月、初の著書『セカンドID 「本当の自分」に出会う、これからの時代の生き方』を発売した。20代でもがき苦しんだ経験と、それによって得た自分らしく生きるための方法などが独自の視点でつづられ、現在話題を呼んでいる。

 「僕の人生は狙って作ってきたものではなく、目の前で起きたことを紡いでいったら、想像もしない未来にたどり着いたという感じなんです。もし夢や目標を掲げ、それだけを目指していたら今の自分にはなっていなかったと思う。一方、世の中には自らの夢に縛られ、本来自分が進むべきではない道を苦しみながら歩いている人も多いのではないか。そう考え、そんな人たちの一助になればと思って書きました」

 8歳で芸能界デビューした小橋さん。俳優として「人間・失格 〜たとえばぼくが死んだら」「ちゅらさん」など数々のドラマに出演し、たちまち人気者に。しかし、年齢を重ねるほどにその状況に危機感を抱き始める。

 「どちらかと言えば僕は思い立ったら行動する『WANT TO』の少年でした。それがいつしか俳優という立場に縛られ、しなければならないことを義務的にする『HAVE TO』の人になっていた。そしてそれをつらく思う感情は押し殺し、あえてやり過ごしていました」

 でもついに、27歳の時、約20年間続けてきた俳優活動の休止を決める。前年のネパール旅行が、将来の安定のために今をないがしろにしている自分に気づかせてくれたのだ。

 「もう自分にうそがつけなくなった。逃げるように渡米し、約10カ月を過ごしました」。その後は世界各地を放浪。たくさんの出会いと気づきを得て帰国。しかし波乱は続いた。「何でもできる気がして意気揚々と帰ってきて色々チャレンジし始めたのですが、何をやってもうまくいかない。そのうち貯金が尽き、病気で体調も崩しました」

 こうして今度は深い闇の中で悶々(もんもん)とする日々。小橋さんは常々「男は30歳からだ」と思っていたが、その誕生日を目前にしてどん底状態。しかし、この完全にゼロになったと思える状況が、逆に自身を開き直らせた。

 「ここまで落ちたのだから失うものはない。この際バカなことをやってやろうと自分の誕生日パーティーをプロデュースしたんです」。これが予想外に評判を呼び、300人ほどが集まってくれた。そしてその縁で知り合った人たちのイベントを手伝うようになり、やがて「ULTRA JAPAN」という大イベントをプロデュースする仕事につながっていく。

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