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02月26日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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 東京・明治座で1228日(土)〜31日(火)の4日間上演される舞台「明治座の変 麒麟にの・る」に、今注目の若手俳優たちと共にお笑い芸人の鬼奴さんが出演する。謎が多いと言われる本能寺の変を題材にした、伝説の神獣・麒麟(きりん)と明智光秀、織田信長をめぐる奇想天外な物語。鬼奴さんは信長の妻・帰蝶を演じる。「これまで出演させてもらった舞台はキワモノ役が多かったのですが、今回は正室という重要な役柄。変に笑われないよう頑張ります」


 そう語る鬼奴さんだが、芸人になったきっかけは偶然からだった。大学卒業後はネットカフェでアルバイトをし、2年後、友だちの父親が経営する会社の事務職に就く。そして勤めながら、芸人などを養成する吉本総合芸能学院(NSC)東京校に入学。「友だちが『スクール情報誌でNSCが生徒を募集していたよ』と教えてくれたんです。芸人を目指したわけではなく、最初は本当に習い事のつもりでした」


 しかし、いざ入ると面白い人ばかり。若いのにすごく苦労していたり、生き様がユニークだったりして話を聞くだけでも楽しかった。「同期にロバートやインパルス、森三中のメンバーらがいました。それまでに出会った人たちとは全く価値観が違うことに驚きつつも、愉快でしたね。例えば趣味のパチンコの話をすると前は大抵ドン引きされていましたが、NSCではドカンとウケて笑ってくれる。居心地が良く、自分に合っているなと思いました」


 そんな中、勤めていた会社が倒産。NSCに通うこと以外することがなくなったため、NSCを卒業後もそのままお笑いの道へ進むことになる。そして26歳で芸人デビュー。「当時はコンビを組んでいましたが、仕事が入るのは月に12回。それでは食べていけないのでバイトに明け暮れていました」


 その後4年ほど経てコンビを解散。「30歳の頃ですね。でも、ピンでやるのは無理だと思い、このままフェードアウトしていこうかなと考えていました」。そんな矢先、先輩のキートンさんに誘ってもらい、お笑いユニット「キュートン」の一員として活動することになる。「お陰で一気に横のつながりができて、どんどん楽しくなっていきました。金銭的にはまだ厳しくてバイトも週5で入れていましたが、もう芸人をやめようなんて思わなくなりました」


 ピン芸人としてネタも考えるようになった。そこで役立ったのが子どもの頃から得意だった歌。「中学時代の十八番(おはこ)は『夢芝居』です。内弁慶なのに歌う時だけは人前でも平気でした。そのことがピン芸人となった自分にスッとつながったんですね」

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