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04月06日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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ハスキーボイスで歌手や俳優のモノマネをしたり、キレのある動きでボーカル・ダンス・グループ「MAX」の4人分を1人で踊ったりと多才な芸を披露してきた鬼奴さん。お笑い芸人として数々のバラエティー番組で活躍するほか、最近は女優としても注目され、この年末も舞台「明治座の変 麒麟にの・る」への出演が決まっている。


 そんな鬼奴さんは、笑いのツボが学生の頃から他の人とは違っていたという。「自分の好きなものが周りにはなかなか受け入れてもらえなかった。例えば私は学生時代、漫画家の諸星大二郎さんの作品が大好きで、それしか読んでいなかったのですが、いくら同級生に薦めても共感してもらえませんでした」


 しかし、言い続けていたら聞いてくれる人が現れた。そしてそれと同じようなことが芸人になってからも起きたと語る。「何をすれば人が笑ってくれるのか分からなかったので、ダメ元でとにかく自分が好きなことをネタにしてやり続けました。若い世代には1980年代の歌手、ホイットニー・ヒューストンやボン・ジョヴィなんて分からないだろうなと思いつつも。そうしたら若くても笑ってくれる人が出てきたんです。とにかくぶれずに好きなことをひたすらやり続けることが大切。そうすれば理解してくれる人が現れるし、仲間が増えていくものなんだなとつくづく実感しました」


 思えば、お笑い芸人としての人生が21年間も続いている。ストレスもないし、尊敬できる人たちと仕事ができることが楽しくてたまらないと言い切る。「私をテレビの世界へ引き上げてくれた藤井隆さんを始めとして、基本的に優しくて温かい人が多いんです。若い頃、ライブでお客さんにウケなくても先輩たちが笑ってくれて、そのことが私の心の支えになりました。そんな人たちと、ずっと一緒に働ける自分でありたいと願っています」


 私生活では4年前、お笑いトリオ「グランジ」の佐藤大さんと結婚。このことも鬼奴さんにとって大きなターニングポイントとなったという。「ちゃらんぽらんな人だと思っていたら、丁寧に一つひとつの仕事に向き合っていたんです。彼を見習って私もバラエティー番組の台本をきちんと読み込むようにしたら、作り手の思いや私に求められている役割を明確に把握できるようになった。そうしたら私のコメントが使われる頻度も増えたんです。その結果、仕事に対する意欲も一層高まりました」


 鬼奴という芸名のインパクトとは異なり、素顔はとてもピュア。素直な心を持っている人だというのが、話すほどに伝わってきた。

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