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08月14日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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 屈託のない笑顔から気さくな人柄が伝わってくる。子育て世代を中心に人気のある、食育インストラクターで料理家の和田さん。これまで著書やメディアで紹介してきたレシピがどれも好評で、昨年暮れに発売した『和田明日香のほったらかしレシピ』も既に増刷。そんな和田さんだが、実はその昔、料理には全く興味がなくて、キャベツとレタスの区別もつかないほど料理音痴だったというから驚きだ。


 「もともと音楽が好きで、将来は音楽ビジネスに関わりたいと思って大学時代は音楽専門の放送局でインターンをしていました。就職もレコード会社から内定をもらい、試用期間として卒業前から働いていたんです。でもその間に妊娠が分かって——それで母になることを選び、内定は辞退させて頂きました」


 すぐに結婚し、出産。その後も相次いで子どもに恵まれ、いつしか3児の母に。和田さんの食への意識が変わったのは、そのような子どもの存在と、結婚相手の母親が料理愛好家の平野レミさんだったことが大きかった。


 「子どもをちゃんと育てるにはさすがに料理ができないとまずいだろうなって。でも、あまりにもできなさすぎてレミさんに習うなんて考えられず、レミさんのレシピを見ながら調理して覚えました。それで料理のイロハみたいなものが何となく分かり、その段階で初めて料理が全然ダメなことをカミングアウト。そうしたらレミさんは『そんな人がいるんだねー』と笑い飛ばしてくれたのでホッとしました。そこからですね、教わるようになったのは」


 最初にレミさんの仕事場を訪れたのは第1子を産んで1年経った頃。「離乳食の本を作るから現役の声を聞かせて、と私を打ち合わせの場に呼んでくれたんです。そこから嫁が面白いらしいという評判が広がり、レミさんの仕事場へ行く機会が増えていきました」


 本格的に仕事を始めたのは3人目の出産後だ。「レシピ本を出さないか」という依頼があった。「家族から『おいしい』と言ってもらえるぐらいのレベルにはなっていましたが、さすがに自分には無理だなと思っていたところ、自信がないんだったら資格を取ってみたらと夫がアドバイスをしてくれたんです」


 こうして取得したのが食育インストラクターの資格。「子どもの孤食やフードロスなど、色々な社会問題を知ることができたことが収穫です。食材を使い切るレシピを考案したりして、以前とは違った視点を持つようになりました」。加えて「レミさんちの嫁」ではなく食のプロとして信頼されるようになり、一人で受ける仕事も次第に増えていった。

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