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最低賃金引き上げ、労使「溝」埋まらず 円卓会議

2008年5月15日

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 政府と労使の代表らでつくり、最低賃金の中長期的な方針などを議論する「成長力底上げ戦略推進円卓会議」が15日、約5カ月ぶりに開かれた。昨年は同会議の主導で最低賃金が10年ぶりに大幅に引き上げられたが、今年は積極的に動かない政府の姿勢も影響して、労使の溝が埋まらず、先行きが見えない。

 この日の会議では、労働側が中長期的な引き上げ目標として「(現状を上回る)高卒初任給の水準にすべきだ」と主張。一方、使用者側は原油高で経営環境が悪化している現状を訴え、「目標は設定すべきでない」と述べた。

 円卓会議は昨年3月、「格差」批判を受けて安倍政権が設置した。最低賃金の引き上げや、その前提となる中小企業の生産性向上などを議論。最低賃金の単年度の引き上げ額は、厚生労働省の中央最低賃金審議会などが決めるが、円卓会議が示す中長期の基本方針がこれに影響を与える。

 安倍政権下では、塩崎官房長官(当時)が渋る使用者代表を説得。円卓会議として、07年度について「従来の延長線上でない引き上げ」を審議会に強く求め、全国平均で14円という前年度の3倍の大幅引き上げを実現した。

 だが、福田政権下での昨年12月末の会合では、労使の意見の隔たりや改正最低賃金法の成立が11月末にずれ込んだことを理由に、昨年中をメドにとりまとめる予定だった中長期の引き上げの基本方針の決定を先送り。その後、円卓会議は休眠状態だった。

 円卓会議を主催する町村官房長官は14日の記者会見で、最低賃金ぎりぎりで雇用する中小企業が多い地元・北海道の実情を紹介し、「なかなか難しい問題だ。政府全体としてどういう方向でいくかを決めた状況ではない」と言葉を濁した。

 首相官邸がアクセルを踏まないのは、最低賃金引き上げが中小企業の経営を圧迫しかねないとの懸念に加え、「前政権が立ち上げた円卓会議には熱意が入らない」(政府関係者)との事情もある。

 厚労省による05年度の試算では、都市部中心の11都道府県で最低賃金が生活保護水準を下回った。労働側に引き上げへの期待は強く、連合の高木剛会長は14日、官邸を訪れ、町村氏に「しっかり取り組んでほしい」と要請した。

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