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撮ってびっくりベスト3発表!


 これまでに載った力作写真の中から、撮影カメラマンと写真担当デスクの3人が選んだ「この一枚」を改めて紹介します。

写真戦後、米軍によって爆破された友ケ島第2砲台から海を望む。夕日を浴びて漁船が紀伊水道を進んでいった 
地図◆南海加太駅より徒歩15分の加太港から船で約20分。船は通常1日4往復、祝日以外の火・水曜運休。問い合わせは友ケ島汽船(073・459・1333)へ。
写真北極星を背に大台ケ原に立つ神武天皇像(1時間露光)
地図◆大台ケ原ビジターセンターまでは、奈良交通バス(近鉄大和上市駅発)かマイカーを利用。同センターから神武天皇像までは徒歩50分。周辺はキャンプ禁止。大台ケ原ドライブウェイは4月22日まで通行止め。
写真「ケーリャももっとがんばって」と得意げなアーリャ
地図◆JR山陰線波子駅から徒歩約10分。浜田駅からは、江津方面行きのバスで約15分。火曜日定休。入館料は大人1500円、小中高500円。問い合わせは、しまね海洋館アクアス(0855・28・3900)。

■背中に、ふと誰かの気配が… 友ケ島砲台跡(和歌山県)

 旧日本陸軍の残した「戦争遺跡」の友ケ島第3砲台。こけむす石畳、うっそうと茂る木立。暗い弾薬庫内では、シャッター音、枯れ葉を踏む音、自分の呼吸の音だけが響く。ふと誰かの気配を後ろに感じ、何度も振り返る。冷や汗が背中をつたう。

 木漏れ日の具合は不満でも、とっとと撮影終了して逃げ出したい心境だった。でも、ここで粘らないと「お前、手を抜いたな」とデスクになじられるのは経験上明らかだった。やっぱり友ケ島は1人で来るところではない。結局、紙面を飾ったのは、紀淡海峡に面した第2砲台。西日を浴びて、美しい。第3砲台とはまったく趣が異なっていた。(杉本康弘=写真担当)

<こぼれ話> 島内では観光用に放されたシカやリスが野生化し、あちこちで姿を見せる。昨年7月の取材時には、ある軍事施設跡でシカの死体に出くわして、思わず声をあげてしまった。奈良県在住なので、生きたシカは見慣れているのだが。展望台や灯台から見下ろす紀淡海峡の絶景は一見の価値あり。(今井邦彦)

■山奥 真夜中 遠のく意識 大台ケ原の神武天皇像

 「なぜこんなものが、こんな山奥に」。誰もが思うだろう。

 よせばいいのに夜になってから山を歩き始めた。森の中で青白く光るシカの目におびえながら、たどり着いた大台ケ原。月光に照らされた像は、熊野灘からの行程を振り返るように、南東方向を見つめていた。

 北極星を中心に回転する星の光跡を写すため、1時間シャッターを開け続けた。寒さと眠さで意識が遠のく中、午前2時から日の出までの間、撮れたのはたった3コマ。

 ここまで来る価値があるのかどうかはさておき、うろこ雲を染める真っ赤な朝焼けを迎え、すがすがしい気持ちになった。(矢木隆晴=写真担当)

<こぼれ話> 明治時代まで未踏だった大台ケ原も今や観光地。街中と大差ない世俗化された世界だ。だから、神武天皇像も日中に見たらがっかりです、きっと。写真の像が放つ美しさと説得力は、星明かりが生んだ一瞬の夢なのでしょう。あっ、だからって、危ないから夜間ハイクはしないで下さいね。(重政紀元)

■このキュートさに「ごめんなさい」 シロイルカのバブルリング

 「魅知との遭遇」で何を紹介するかはまず、編集会議で議論される。写真デスクの私は、ネタのダメ出し役で嫌われ者だ。既に携帯電話のテレビCMで人気者だったシロイルカも、「もう皆知っているしなぁ」と、ひとり渋い顔をしていた。

 しかし、矢木カメラマンが撮ってきたのは、テレビで見るのとは全く違った。この大きさは何なんだ。そして「どう?」とほほ笑みかけるようなキュートなポーズ。これはもう、「ごめんなさい」と言うしかない。

 泡の輪は遠くに進んでいくほど大きくなっていく。実際に見た人たちだけが知っている秘密だ。百聞は一見にしかず。さあ、島根へ行こう。(大野明)

<こぼれ話> シロイルカたちは、頭の上の鼻から「キュウキュウ」「キーキー」という高音の笛のような音を出し、「海のカナリア」の別名がある。パフォーマンスでは、水中マイクを通してこの鳴き声が聞ける。ダイバーの指揮に合わせて「合唱」も披露するので、ぜひ耳を澄まして聞いてほしい。(西江拓矢)

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