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西国三十三所 第23番 勝尾寺

2008年4月25日

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写真勝尾寺の本尊、十一面千手観世音菩薩像地図   

 紅葉の名所・箕面の山中にあり、千里中央駅周辺のビル街からバスで45分、タクシーなら20分足らず。春は、里の桜が散るころにしだれ桜が盛りとなる。

 775年に弥勒寺として開創し、880年に寺号を勝尾寺(かつおうじ)と変えた。第6代座主行巡上人は清和天皇の病気平癒にと宮廷に召されたが、「修行中の身」と山を出ずに祈り、効験があった。王に勝った寺と、帝から名を与えられたが、王の字は控えて勝尾寺とした、とされる。

 本尊の十一面千手観世音菩薩(ぼさつ)は、780年に妙観という僧が寺を訪れ、8尺の観音像を刻んだと伝わる。ほとんど公開しない秘仏だ。ただ、源平の乱で全山が焼失したこともあり、当時のものかどうか、はっきりしない。阪神大震災後の修復の際には「白檀(びゃくだん)の木肌の色もまだ鮮やかでした」と小嶋秀算貫主。胎内からは、焼けこげた跡のある天平期のものらしい金仏が見つかった。

 本尊の開帳期間は計9日間とごく短い。小嶋貫主は言う。「御開扉がイベントになってはいけない。私どもは、いつも、山全体が観音様のお姿だと思って拝んでおります」

 境内にはシャガ、アジサイ、ツバキなど四季折々の花が咲き、大阪平野が一望できる。ゆっくり山を歩き、人間が自然の中で生かされていることを感じ取ってほしい、と、貫主は願う。

 寺号にちなんで、古くから勝運祈願の寺としても知られる。「勝ダルマ奉納棚」はじめ、境内のあちこちに愛らしい小さなダルマが並んでいる。(佐藤千晴)

 【開帳期間】 08年9月28〜30日、11月30日〜12月2日と09年3月1〜3日。各日とも正午から午後3時まで。

 全33寺院の本尊の公開日程などは「西国三十三所札所会」のホームページ(http://www.saikoku33.gr.jp/)で。

 勝尾寺(大阪府箕面市粟生間谷2914、電話072・721・7010) 北大阪急行・大阪モノレール千里中央駅下車、阪急バス北摂霊園行きで勝尾寺下車。

   ◇

 清水寺など近畿6府県と岐阜県に点在する33寺院は、西国三十三札所と親しまれてきた。巡礼の中興の祖とされる花山法皇(968〜1008)の千年忌を記念した全寺院の本尊公開を前に、記者らが札所を訪ねる。

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