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西国三十三所 第24番 中山寺

2008年5月23日

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写真十一面観音菩薩立像地図   

 阪急宝塚線中山駅の北口改札を抜けると、ほどなく山門がみえてくる。歌舞伎「菅原伝授手習鑑」や謡曲「満仲」の素材にもなった、日本初の観音道場とされる中山寺である。安産祈願の寺として、古くから女性の信仰を集めてきた。

 寺伝によれば、6世紀に聖徳太子が創建したといい、1400年以上の歴史を持つ。源平騒乱、織田信長に対する荒木村重の謀反と、戦乱で幾度も焼失した。その後、豊臣秀吉がここに祈願して秀頼を授かり、秀頼が感謝の意を込め1603年に再建したのが、現在の本堂だ。

 この本堂には、本尊の十一面観音菩薩(ぼさつ)立像が収められている。本体の高さは151センチで、平安時代初期の作とされる重要文化財だ。普段は拝観できないが、毎月18日と寺の年中行事の時だけ開帳される。

 左手のひらを突き出し、腰をくねらせた姿は、どこかなまめかしい。心なしか膨らんだ腹部は妊娠した女性を思わせる。安産祈願の対象とされていったのも納得できる趣だ。

 「観音様としては珍しいお姿です。彫りの深いエキゾチックな顔つきから、勝鬘(しょうまん)経を説いたとされるインドのシュリーマーラー夫人を等身大で写したと言われます」と、中山寺の村主康瑞(すぐり・こうずい)長老が説明してくれた。

 山門は、24時間開けてある。「妊娠した女性が不安になっても、いつでもお参りできますように」と、村主長老。本堂へ向かう参道の階段脇にはエスカレーターも。妊婦や乳児連れに優しい設備は、安産祈願の寺ならではだろう。(星野学)

【開帳期間】毎月18日。1月1〜3日など寺の年中行事でも。

 全33寺院の本尊の公開日程などは「西国三十三所札所会」のホームページ(http://www.saikoku33.gr.jp/)で。

 中山寺(兵庫県宝塚市中山寺2の11の1 電話0797・87・0024) 阪急宝塚線中山駅下車徒歩1分。

   ◇

 清水寺など近畿6府県と岐阜県に点在する33寺院は、西国三十三札所と親しまれてきた。巡礼の中興の祖とされる花山法皇(968〜1008)の千年忌を記念した全寺院の本尊公開を前に、記者らが札所を訪ねる。

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