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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>関西>こころ>ピンホールの目> 記事 大徳寺 旅の果て 安らぎ並ぶ地蔵塚2007年08月17日 千体地蔵塚の真ん中に、線刻を施した石碑があった。右手に錫杖(しゃくじょう)、左手に宝珠を持った地蔵を先頭にした行列は、地獄や天界などの六道を行脚する姿なのだろう。
地蔵菩薩(ぼさつ)本願功徳経によると、悪業の報いによって迷いの世界へ落ちたものも、偉大な力によって救われるという。現在と未来の天人たちにこの教えを伝えなさい、と釈迦は地蔵に託した。そんな経典のくだりが彫ってある。 石碑の左右はコンクリートで固めたひな壇になっている。千年の月日は京都に無数の石仏を生んだ。カメラをバッグに戻していると、年配の男性が声をかけてきた。「防空壕(ぼうくうごう)を掘ると、地蔵さんがぎょうさん出てきはったもんですわ」 そのようにして掘り出された石仏たちも、行き場を失ってここに安置されたのかもしれない。仲良く並んだその姿は、長い旅路の果てに、安住の地を見つけて安堵(あんど)しているかのようだ。(写真家・大塚努)
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