修復作業中のRX500=広島市西区、青山写す
修復作業中のRX500=広島市西区、青山写す
上から順に銀、黄、緑に塗られていた車体の塗装。3色あることから3台存在すると思われていた=広島市西区、青山芳久撮影
40代のお父さんらが少年時代に心躍らせたスーパーカー。ブームの先駆けとされるマツダの「RX500」が7月によみがえる。1970年の東京モーターショーに登場して話題をさらった未来カーは約30年間、マツダの倉庫に眠ったままだった。修理工場で部品を手作りしながら、「復活」に向けた作業が進んでいる。
RX500は、67年に世界で初めて実用化されたマツダのロータリーエンジン(RE)を紹介するコンセプトカー。最高速度は推定で200キロを超え、イタリアのランボルギーニ・カウンタックよりも早く上下開閉式のドアを採用するなど未来感覚にあふれた車だった。
東京モーターショーで話題をさらった後、世界各地のモーターショーを回り、スーパーカーブーム全盛の78年にはマツダの新型車発表イベントに登場した。
ブームが去った後は、広島県府中町のマツダの倉庫で保管されていたが、人気は根強くネット上で思い出話やお宝写真が飛び交っていた。
スーパーカー展を企画していた広島市交通科学館(広島市安佐南区)の秋政久裕主任学芸員(46)らがマツダと交渉し、修復して展示する許可を得た。ほこりをかぶり、タイヤの空気も抜けた状態だったという。
広島市内の修理工場で修復作業が進むが、キーやガソリンタンクのふたさえなく、改めて手作りが必要な部品も多い。工場の修復担当者(57)は「新品同様にするのではなく、40年たった味わいを残したい」と話す。
ファンの間では緑、黄、銀の3台があると信じられていた。だが、今回の修復作業でドアの破損部分からこの3色の層が見え、順に塗り替えられた1台が色違いの3台と思われていたことがわかった。
マツダは「最近の子どもたちに車の絵を描かせると、ミニバンなどの実用車になる。夢をのせてつくられた40年前の車は今の子どもたちが見ても驚きを感じるはず」と話している。展示は7月19日から8月31日まで、同館(082・878・6211)で。(青山芳久)