■ロンドンで展示の話も■
非常勤助教の湯浅ひろみさん(30)が描いた木村美代子さん(78)=広島市中区=はモデルになって初めて人前で被爆体験を語った。
高等女学校4年の時に爆心地から約2.5キロの自宅で被爆。足をけがして家から出られなかった。倒壊を免れた自宅にはけが人や行き場を失った人が一緒に寝泊まりした。「もっと悲惨な目に遭った人がたくさんいる」と思うと語る気にはなれなかった。
木村さんは、絵の中で窓ごしに遠くを見つめる。そのまなざしに平和への祈りが宿る。
同大を05年に訪れた英国キングストン大アート&デザイン学部の教授は、肖像画にテーマを与えたこの新たな試みを称賛。被爆65年に当たる2010年8月に向け、ロンドンのギャラリーで肖像画を展示する企画が進む。
肖像画は縦73センチ、横50〜73センチ。これまで絵筆をとった学生や教員らは48人にのぼり、まもなく100点になる。「光の肖像」展と称し、31日から広島市立大芸術資料館(広島市安佐南区)で40枚が、8月1日からは、はつかいち美術ギャラリー(広島県廿日市市)で60枚が展示される。問い合わせは同大芸術学部(082・830・1507)へ。