13日午後10時20分ごろ、石川県白山市鶴来(つるぎ)桑島町の公園で開かれていた秋祭りの会場に乗用車が突っ込み、会場にいた住民数人をはねた。運転していた男はさらに鎌を持ち出して次々に切りつけた。男性1人が死亡し、6人が重軽傷を負った。県警鶴来署員が駆けつけたところ、現場にいた金沢市法光寺町の露天商、新井敏明容疑者(42)が犯行を認めたため、殺人未遂容疑で現行犯逮捕、容疑を殺人に切り替えて調べている。
県警の発表によると、亡くなったのは白山市部入道(ぶにゅうどう)町、建設業手伝い岡田陽平さん(30)。死因は車にはねられた出血性ショックだった。このほか、同市鶴来桑島町、井上貢さん(55)が首を切られ、近くに住む新谷治さん(52)も頭の骨を折り、いずれも重傷。近くの30〜51歳の男性4人が軽傷を負った。
調べでは、新井容疑者は会場内におもちゃの露店を出店。午後9時半過ぎ、露店を閉めて現場を離れた後、同10時20分ごろ、乗用車で公園に戻り、祭りの主催者ら約20人がいたテント付近に車で突入。この後降車し、刃渡り12センチの鎌で切りつけた疑い。
岡田さん、新谷さんら数人が車にはねられ、井上さんら少なくとも3人が鎌で切りつけられたらしい。
秋祭りは13日(前夜祭)と14日の2日間の日程で、事件があった13日は午後4時半から午後9時半まで、神社境内に隣接する公園で前夜祭を開催。祭りには五つの露店が出店していた。発生当時は祭りは終了し、主催者を含む約20人が打ち上げのバーベキューをしていたという。秋祭りは毎年開かれている。
動機について、新井容疑者は「主催者側の関係者にからかわれたので殺そうと思った」などと供述し、容疑を認めているという。これに対し実行委員の一人は「からかったような事実はない」と話している。
県警は14日、鶴来署に捜査本部を設置。トラブルの有無などについて確認を進めている。新井容疑者は山口組系暴力団組員を名乗っているといい、この日、新井容疑者の自宅や県内の暴力団事務所など6カ所を家宅捜索した。
現場は金沢市のJR金沢駅の南約10キロの住宅街。