シャープは6日、堺市に建設中の太陽電池工場の稼働時期を、当初予定の来年春から前倒しし、今年10月から量産を始める方針を明らかにした。太陽電池の需要は欧米を中心に伸びることが予想され、世界的不況や価格競争で採算が悪化している液晶テレビに並ぶ収益源として、少しでも早く打って出る構えだ。
太陽電池工場は、薄型テレビ向け液晶パネル工場の隣に建設中。従来の結晶型より原料の使用量が少なく、工程も短い薄膜型を年間1千メガワット生産できる。日本の一般家庭で換算すると、約25万世帯分の電力をまかなえる計算だ。太陽電池は、補助制度が充実した欧州で普及が進み、日本でも家庭向けを対象に太陽光発電を設置する際の補助金を出す制度が近く始まる。
シャープは00年から7年連続で太陽電池の世界首位だったが、07年に独メーカーに首位を奪われた。堺で薄膜型を量産し、首位奪還を目指す。
一方、「10年3月までに稼働」としている液晶パネル工場は、世界的な需要の動向を見極めて判断するとしている。(田中美保)