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悠々スマイル 新喜劇仕込み 中西悠子(競泳)

2007年10月18日

 自炊にはまっているという。多い時は1回8千メートルも泳ぐ厳しい練習の合間に下ごしらえし、コンロ一つの小さなキッチンで炒(いた)め物をつくる。試合の日は以前より1時間早く起き、おにぎりを握ったり卵焼きを焼いたりして、コーチらに配ることもある。

写真ナショナルチームの後輩から「ゆうちゃん」とか「ゆうこさん」と慕われる。「浪速のど根性娘」として知られるが、気配りは人一倍
写真来年の北京五輪では五輪連続メダルを狙う

 「以前は料理なんて『めんどくさー』と思っていたのに、今年くらいから始めた。料理という料理ではないけれど、ごはん炊いたり、余ったら冷凍したりというのが本当に楽しい」

 女子200メートルバタフライで銅メダルを獲得した04年アテネ五輪時よりも、余裕を持てている証しと言えるかもしれない。「あの時はメダル取らないと帰って来られないというプレッシャーがあった。試合前、なんもせんとこのまま帰りたい、逃げ出したいと思った。今は全然違う」

 目標は06年8月にマークした日本記録、2分6秒52の更新だ。アテネ後は引退も考えたが、自らの可能性を追い求めてフォーム改造に取り組んできた。「04年から2年間は自己ベストが出なくてきついと思ったけれど、06年に1秒以上更新できた。限界をつくってはだめだと」。競泳界では小柄な165センチの体で、世界に挑み続けている。

 26歳。ナショナルチームでは女子のまとめ役を務める。海外遠征に向かう飛行機や、合宿の夜にはテレビゲームを率先して誘う。ノリのいい関西弁と、明るさでチームに笑いをもたらす。「普段は和やかな雰囲気の方が、水泳にも集中しやすいと思う」

 吉本新喜劇を見て育った。「子供のころ、土曜日の昼は学校から走って帰り、吉本をちゃんと見ていた。誰が好きかはマニアックすぎるんで言いませんけれど」。太田伸コーチとのやりとりは、漫才のようだとも言われる。

 現在は足の付け根付近の腹筋を強化している。課題だったキックが強くなりつつある。「オフ明けとしては、今までにないくらい充実している。来年4月の北京五輪代表選考会では2分6秒52を切り、すっきりした形で五輪に行きたい」

 なかにし・ゆうこ 81年4月生まれ、大阪府出身。近大出、枚方スイミングスクール所属。0歳から水泳を始め、女子200メートルバタフライで00年シドニー五輪7位、04年アテネ五輪銅メダル。03年と05年の世界選手権でも銅。06年にマークした2分6秒52は05年以降の世界ランク3位。

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