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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>関西>Do! オフショット> 記事 大音量ビート 血わき肉踊る 朝原宣治(陸上短距離)2007年11月08日 髪には白いものがちらほらと見えるようになってきた。大学生の時から日本のトップを走り続けるスプリンターも35歳になった。「(35歳から対象になる)マスターズの世界記録を狙おうかな」。そんな言葉も飛び出す。
この種目では異例の息の長さを誇るベテランも、家では1男1女の父。長女の寧々ちゃん(4)の前では目尻を下げっぱなしだ。妻で92年バルセロナ五輪シンクロナイズド・スイミング銅メダルの奥野史子さん(35)にそっくり。「絶対、怒れないですね」。家族が安らぎをもたらす。 今季はもう一つ、体を奮い立たせてくれる存在に気づいた。それは、唯一の趣味とも言える音楽だ。小学6年でマイケル・ジャクソンを聴いて以来、洋楽がお気に入り。留学、海外転戦と海外志向が強い朝原らしい好みだ。 家にはこだわりのオーディオシステムを持つ。元々は大音量で聴くのが好きだった。ただ、子どもが生まれてからはそうはいかない。不調だった過去2年は音楽を聴くことすら少なかった。ところが今年、家族から離れたタイ合宿で久々に大音量で音楽を聴いた。アドレナリンがわき出てくるのを感じた。厳しい練習をこなす必需品となった。 試合では携帯音楽プレーヤー「iPod」が手放せない。「集中力が高まる」。5月のレースでは、今夏に大阪で開かれた世界選手権出場に必要な参加標準記録A(10秒21)を狙うためにぎりぎりまで音楽を聴いた。結果は10秒15。3年ぶりの10秒1台だった。「体と音楽が密接につながっている」。そう感じる。 好調を維持した今季を終えた後、一つの決断をした。現役続行。「走れる力があるのに辞めるのは悔いが残る」。妻の「とことんやれば」という言葉も後押しした。 ここ数年、引退を示唆する言葉を度々発してきたが、北京五輪は「さすがに最後になる」。ちなみにマスターズの100メートルの世界記録は10秒03。冗談ぽく語った言葉を大舞台で実現できれば、長年の夢だった決勝進出、そして9秒台に近づく。 あさはら・のぶはる 72年6月生まれ、兵庫県出身。同志社大を経て、95年に大阪ガス入社。93年に100メートルの当時日本記録となる10秒19をマークし、その後、2度更新した。自己最高は日本歴代2位の10秒02。世界選手権に6度、五輪に3度出場。179センチ、75キロ。 PR情報オフショット
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