村井勉さん
元住友銀行(現三井住友銀行)副頭取で、東洋工業(現マツダ)副社長やアサヒビール社長、JR西日本の初代会長も務め、企業再建に手腕をふるった村井勉(むらい・つとむ)さんが30日午後9時、肺炎のため死去した。90歳だった。葬儀は親族のみで行う。後日、お別れの会を開く。
北九州市出身。42年に住友銀行に入り、76年、同行取締役から、赤字に陥っていた東洋工業の副社長に。スポーツカー「サバンナRX―7」や「ファミリア」のヒットで経営を立て直した。
住友銀行に復帰して副頭取を務めた後、82年にアサヒビール社長に就いた。ビールの味覚調査に基づいて「アサヒ生ビール」を発売。「コクがあるのに、キレがある」のコピーでヒットさせた。
企業の経営再建を次々と成功させ、「再建屋」の異名をとった。その経験を買われ、87年、国鉄分割・民営化で発足したJR西日本の初代会長に就任。社員アンケートをもとにした経営理念の取りまとめや現場社員との対話を通じ、旧国鉄の「親方日の丸」意識からの脱却を目指し、経営の土台を造った。
財界活動では関西経済同友会代表幹事を務めたほか、日本バレーボール協会長にも就任し、幅広く活躍した。