金曜日、いよいよマシンが走り出す。F1マシンの排気音は近くにいると耳栓無しでは堪え難い程の轟音、音は空気の振動だという事を改めて認識させてくれる。
今日、金曜日はフリー走行ということもあり、どのチームも良く走ってくれる。これはフォトグラファーにはシューティングのチャンスが増え嬉しい事!午前中の最多ラップはトロロッソのニューカマー、S.ボーデの32ラップ!そしてライコネン、マッサのフェラーリ勢の25ラップと続くのだが、一番気がかりなウインターテストに参加していなSAF1は、琢磨とデビッドソンがそれぞれ7ラップと寂しいラップ数だが、実は好調を伝えられているウイリアムズのロズベルグと中嶋一貴は、何とたったの3ラップ!何かあったのか?一瞬そう思ったが午後には30ラップを超えているので一安心。
フリー走行のトップタイムはハミルトン、そして地元のウェバー、マッサ、コバライネンと続き、更にクルサードが続いて、レッドブルの躍進が目につく結果となった。残念ながら日本勢は中嶋が16位、琢磨が21位という結果。パーマネントのサーキットとは異なり、ロードコースに近い路面状況で、決してコースコンディションは良くない。ダーティーでスリッピーな日本人が苦手なコンディションの中、明日の予選で二人はどんな走りを見せてくれるのだろうか?
それにしてもオーストラリアでのF1はまさにモータースポーツの祭典、既に火曜日辺りからサポートレースのイベントは始まっている。もちろん今日もいくつかの決勝レースが行われ、日曜のレース終了後にはコンサートなどのイベントも催され、来る観客を飽きさせないようにという工夫が多く見られる。
このサーキットはメルボルンの中心部から車で10分程度の至近距離にあり、本来なら公園であるアルバートパークの敷地内の道路を利用して開催されるので、通常はゴルフ場のフェアウェイになる部分を自由席として解放していて、この公園の中心には大きな池もあり、元々誰もが楽しめる環境だった。従ってF1開催だからといってファン以外が楽しめない環境は許されず、エンターテイメントとしての「F1グランプリ」という名のイベントがオーストラリアGPでもある。


1957年東京浅草生まれ。1987年、ブラジルグランプリでF1を初撮影。マシンの持つ美しさ、人間模様にひかれ、1988年より、F1グランプリなどモータースポーツをメインテーマとして活動を続ける。
2004年、記事主体の既存F1誌に満足できず、
最高の写真を見せたいと、グラフィック誌F1SCENEを創刊。編集拠点をF1の本拠地ヨーロッパに移し、ヨーロッパの文化と日本の感性の融合を合い言葉に「Team ZERO」を率いて「出版の壁」に挑む。〔詳細〕