土曜日、昨日と比較すると10℃も低い気温で最高気温27℃… それでも昨日の39℃を体感していると、実に快適に感じるから人間とは不思議なものだ(笑) そして明日はまたまた37℃という予想気温! 背中に80℃に達するという高熱のカイロのようなエンジンを背負って走るドライバーもだが、サーキットを歩き回るフォトグラファーにとってもまた厳しい1日となりそうだ。
今日の予選の結果はある意味では予想通りと言ってもいいが、BMWのクビサのフロントロー、そしてトヨタの健闘ぶりが予想外に嬉しかったりもする。ハミルトンは余裕のポールポジションに見えたが、フェラーリのライコネンのマシントラブルが無ければどうだったろうか?レースの展開としてはマクラーレンがトップで、BMW、フェラーリが追いかけるという構図は面白い気がするのだが。
実は僕が今年一番期待しているニコ・ロズベルグだが、彼は中嶋の加入を自身にとって最良のプレッシャーとして巧く利用し、冬のテストからこの開幕戦までコンセントレーションを維持し、いい感じで仕上がっている。対する中嶋はチームメイトのニコを意識し過ぎたのかもしれないが、だがあえて意識して、相手よりも早く走れるようでなくては、本当の勝てるF1ドライバーにはなれないので、ここはファイトだ!
そして残念ながら今年のスーパーアグリF1には、昨年のようなミラクルは起きることなく予選Q1で終わってしまった。初めて走らせるようなマシンなので、セッティングだけでも精一杯のはずだから、この結果は致し方ない。明日のレースも何とかレースディスタンスを走りきり、少しでも多くのデータを集めることが次へのステップだ。
僕にとって鈴木亜久里は被写体でもあり、また大切な友人でもある。彼が初めてF1に乗ってから、現役を退いてレーシングチームを作り、ようやくF1にまで上り詰めた一昨年、そして今日まで、僕は彼のチームのメインフォトグラファーを務めている。今、パドックではそんな彼のチームに関して、様々な憶測が飛びかっている。
だが僕は鈴木亜久里の持つ強運を信じている一人でもある。あれだけ頑張っているのだから大丈夫、きっと良い方向に進むはず、そう信じ、僕ができる僕だけのこと、つまり最高の写真を撮ることを、このレースでも実行するのみだ。
シーズン最初のレース、こればかりは幾度経験してもワクワクするものだ、さあ、明日の決勝レースが待ち遠しい!


1957年東京浅草生まれ。1987年、ブラジルグランプリでF1を初撮影。マシンの持つ美しさ、人間模様にひかれ、1988年より、F1グランプリなどモータースポーツをメインテーマとして活動を続ける。
2004年、記事主体の既存F1誌に満足できず、
最高の写真を見せたいと、グラフィック誌F1SCENEを創刊。編集拠点をF1の本拠地ヨーロッパに移し、ヨーロッパの文化と日本の感性の融合を合い言葉に「Team ZERO」を率いて「出版の壁」に挑む。〔詳細〕