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F1 MONACO GP(Tuesday)

2008年5月21日

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 あれからまた1年という時間が経過した。毎年のように悔いと思いを残し、昨年も来年こそは…そう思いながらモンテカルロを後にしていた…もちろんどこのサーキットもF1では一年に一回の開催なのだが、何故かこのモナコだけ特別に思えてならない。

 F1GPの前半戦のヤマ場、そしてフォトグラファーに取って憧れの、一年に一度の逢瀬とも言える、モンテカルロを舞台にしたモナコGPが今週の舞台だ。

 例年のようにカンヌ映画祭と併催されるようなタイミングなので、カンヌからニース、モナコはもちろんイタリア側のベンティミリア、果てはサンレモ辺りまでホテルというホテルは満室になる。しかも料金設定も2〜3倍は当たり前!しかし、それでも人は集まって来る…

 世界三大レースと呼ばれるレースがある。世界最速のハイスピード・オーバルのインディアナポリス500マイルレース、ル・マン24時間耐久レース、そしてこのモナコを舞台にする、F1モナコグランプリの三つのレースを総称してこう呼んでいる。

 幸いにして僕はこの全てのレースを過去に撮影しているのだが、モナコの翌週にインディ、そしてカナダGPの翌週にル・マン、などという過酷な移動のスケジュールを消化した年もあった。どれもそれぞれ趣の異なるレースであり、どれをとっても世界的なイベントの名に恥じないレースだと思う。しかしだ、それでもやはりモナコは別格なのである…

 そしてレースファンならずともモナコを観ずに死んではならない!(笑)一生に一度はこのモンテカルロの市街地を疾走するマシンを、ラリックやエルメスのウィンドウに映るフェラーリを、そして何よりもオテルド・パリやミラボーの壁に反響するエキゾーストノートを体で感じ、F1に関する概念が一変するような体感を是非味わって欲しい。

 最初にも書いたが、もちろんここは我々フォトグラファーにとっても、特別なステージでの特別なレースになる。僕は今年で21回目のモナコGPになるわけだが、結果からいえば、過去に撮影を終えて納得し、満足のいった年は一度も無く、常に悔いや思いを残してモナコを後にすることになっている。

 何故か?それはモナコではあそこも撮りたい、ここも撮りたい!それもこの時間帯のこの光線状況で…なんて条件がついてくるから、当たり前だが1レースでは思い描いたシーンの全てを、一人で撮影することは不可能なのである。故に毎戦がモナコでもおそらくフォトグラファーは誰も反対しないだろうし、いやむしろF1モナコGPシリーズとして、ここだけで開催されることさえも大歓迎するであろう。

 撮影を始める前から何だが、おそらく、いやきっと今年も悔いだらけでモナコを後にすることになると思う、いやきっとそうなるだろう(笑)だが今はそれでいいのだと思える、だって全て満足してしまったら、このモナコへ来る理由が何も無くなってしまうではないか?


プロフィール

宮田 正和 Masakazu MIYATA

 1957年東京浅草生まれ。1987年、ブラジルグランプリでF1を初撮影。マシンの持つ美しさ、人間模様にひかれ、1988年より、F1グランプリなどモータースポーツをメインテーマとして活動を続ける。

 2004年、記事主体の既存F1誌に満足できず、 最高の写真を見せたいと、グラフィック誌F1SCENEを創刊。編集拠点をF1の本拠地ヨーロッパに移し、ヨーロッパの文化と日本の感性の融合を合い言葉に「Team ZERO」を率いて「出版の壁」に挑む。〔詳細〕

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