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グランプリ最終章に向けて大きな意味を持つベルギー、イタリアの連戦。その初戦のベルギーはスパ・ウェザーに翻弄され、波乱の結末を迎えることに…
セミ・ウエットコンディションでスタートをきった決勝レースだったが、序盤にハミルトンのミスもあり、スパを得意とするライコネンが先頭に立つと、そのままレースをリードし続けた。この時点では、おそらく誰もがこのままライコネンがリードラップを重ね、ゴールまで向かうだろうと思っていたはずだ。
だが、気まぐれなスパ・ウェザーが思わぬ悪戯を仕掛けたのは44周のレースが残りわずか2周にとなった時だった…ドライ・タイヤでそのまま走りきれるか?そう思われた小雨が、あっというまに路面を濡らした。
ライコネンとの差を一気に詰めたハミルトンは最終コーナーで仕掛け、あわやというタイミングだったが抜くことはできず、結果的にシケインをショートカットすることになった。しかし執拗に次の1コーナーの進入で揺さぶりをかけ、今度はライコネンをパスすることに成功する。激しくなった雨脚にライコネン,ハミルトン双方ともスピンを喫しながらも、必死にバトルを繰り広げるが、最終的にライコネンがスピン後にクラッシュ。これで幕切れ、となるはずだったのだが…
レース・スチュワートはハミルトンのシケインのショートカットに対し、ペナルティーを科し、最終的にはマッサ、ハイドフェルド、ハミルトンの順位となった。
*シケインのショートカットに対するペナルティーは本来はピットスルー・ペナルティーなのだが、レース終了後の裁定なので25秒加算のペナルティーとなった。
しかし今日のレースはファンもチームクルーもメディアも一体となって沸いた。結果はともあれ本当に久しぶりに楽しいレースを見た気がする。もちろんスパ・ウェザーは見事な演出でレースを盛り上げてくれたが、やはり追い越しのできるサーキットこそが、何よりも今のF1に求められている必要なものなのだと、ハッキリと判らせてくれたベルギーGPであった。

1957年東京浅草生まれ。1987年、ブラジルグランプリでF1を初撮影。マシンの持つ美しさ、人間模様にひかれ、1988年より、F1グランプリなどモータースポーツをメインテーマとして活動を続ける。
2004年、記事主体の既存F1誌に満足できず、
最高の写真を見せたいと、グラフィック誌F1SCENEを創刊。編集拠点をF1の本拠地ヨーロッパに移し、ヨーロッパの文化と日本の感性の融合を合い言葉に「Team ZERO」を率いて「出版の壁」に挑む。〔詳細〕