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非凡な少女の平凡な幸せ 石川佳純(卓球)

2009年9月17日

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写真寮の中ではジャージー姿がほとんど。「制服はリボンが可愛くて、気に入ってます」=伊藤菜々子撮影写真いまの目標は、来年1月の全日本選手権優勝だ

 中学1年で始めた寮生活は5年目を迎えた。140センチ台だった背丈も、160センチに近づいた。「寮では私が年上の方。洗濯の仕方が分からない中学生には、ちゃんと教えてあげます」。小学生のころに「愛ちゃん2世」と呼ばれた卓球の天才少女。心身ともに成長を続けるなか、その愛くるしい笑顔は、いまも変わらない。

 遠征や合宿など、1年の半分近くを海外で過ごす。10時間を超える飛行機での移動もしばしば。その間は、昨年、母親に買ってもらったノート型パソコンが活躍する。「DVDで映画を見るの、好きですね」。どんな映画でもいいわけではない。「試合前は気持ちを盛り上げないといけないから」と、悲しい結末の作品は避ける。

 最近のお気に入りは三国志をテーマにした「レッドクリフ」。「金城武さんの役が格好よくって。3回見ました。セリフも覚えてます」。続編を映画館へ見にいき、テーマ曲を携帯メールの着信音に設定したほどだ。

 国内にいても、慌ただしく時間が過ぎる。放課後は午後5時から5時間の練習が待っている。疲れた体で寮の食堂へ向かい、冷めた夕食を温め直す日々。それだけに、練習のない月曜日がささやかな楽しみになっている。

 学校から帰ったら、まず昼寝。食事の始まる午後7時半には起きる。「出来たての夕食を、寮のみんなとおしゃべりしながら食べるんです。デミグラスソースか和風のハンバーグだったら最高」。ゆっくりと風呂につかった後は洗濯をしたり、小説を読んだりして過ごす。「これだけやってもまだ10時、という感覚がうれしい」

 今夏の高校総体では女子シングルスで2連覇を達成。ご褒美として、8月末に5日間の夏休みをもらった。福岡に祖父母を訪ね、親類の家ではテレビゲームをして遊んだ。山口県の実家へ戻ると、体が卓球台へと向かっていた。「お母さんの開いている卓球教室で子どもやおばちゃんに教えたり、妹とラリーをしたり。休みでも、卓球から離れたいとは思わない。楽しいですから」。卓球への情熱が、すべての力になっている。(清水寿之)

 いしかわ・かすみ 93年2月、山口市生まれ。小学6年で出場した05年全日本選手権では、福原愛以来となる小学生での初戦突破。07年、14歳2カ月(開幕時)の史上最年少で世界選手権に出場した。今春の世界選手権では女子シングルスで8強入り。大阪・四天王寺高2年、ミキハウスJSC所属。157センチ、49キロ。

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