■個性を見極める
数ある高齢者住宅から検討すべき住宅をどう絞り込むか。元気なうちに入居するか、介護が必要になってから入居するかによって、おのずと決まってくるようです。今回は元気なシニアが検討すべき住宅とその特徴を、関西有料老人ホーム紹介センター主任相談員の岡本弘子さんに聞きました。
◇
元気なうちに住み替え、好きなことをしながら安心して暮らすなら
「有料老人ホーム」「高齢者向け分譲マンション」「高齢者向け賃貸住宅」。以上の中でも、生活スタイルか、介護を重視するか、資産状況によって検討すべき住宅はさらに絞られます。
資産にゆとりがあるなら有料老人ホームの健常タイプや分譲マンション。有料老人ホームは入居金を前払いし、要介護になってもケアを受けながら住み続けることができる利用権方式が主流。「介護付」には行政による設置運営基準があり、設備・人員などに一定のクオリティーが保たれています。生活管理のすべてを任せますが、生活上の制限はなく、自由に過ごせます。数千万円もの入居金を一括で預け、生活を託すわけですから、事業体の信頼度や運営が健全であるかを見極めることも重要です。
分譲マンションは購入して所有権を取得でき、財産として相続したり人に貸すこともできます。事業者の倒産などに影響されず、所有者の年齢や居住人数の制限もありません。医療や介護などの支援サービスに対応しているところもあり、自分が受けたいサービスを選択できるようになっています。一方、固定資産税や不動産取得税などがかかるほか、付帯サービスを選んで生活設計ができる自主性が求められます。
入居諸費用を抑えるなら有料老人ホームでも健常者と要介護者の両方を対象にした混合タイプか、賃貸住宅。有料老人ホーム混合タイプは、契約方式も賃貸と利用権の両方があり、入居金50万円、月15、16万円くらいで入居できるところも。ただし居室や共用部分が狭く、設備やサービス数も少ない傾向があります。
「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」は、有料老人ホームや分譲マンションのように、高額な初期投資が不要。キッチン、バス、トイレ付きの部屋もあり、1カ月の費用相場は15〜30万円。ただ、設備やサービス内容に基準がなく、居室を貸すだけ、食事や緊急対応サービス付き、外部事業者などによる生活支援・介護サービス対応など様々あり、必ずしも部屋がバリアフリーで、24時間有人の緊急対応とは限りません。さらに低所得者に有利な
「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」もあります。年金収入に応じた家賃補助があり、費用相場は月8〜12万円。居室の広さは一般の賃貸マンションと変わらず、バリアフリー設計です。ただし、介護サービスなどは近隣の介護事業所との個別契約となります。
検討すべきは施設の優劣ではなく違いや個性。そこに自分の求めるものがあるかどうかです。
◇
岡本弘子さん 関西有料老人ホーム紹介センター 主任相談員。入居相談のかたわら、年30回以上の有料老人ホームセミナー講師を勤める。消費生活アドバイザー、消費生活専門相談員、福祉住環境コーディネーター。関西有料老人ホーム紹介センターhttp://65110.jp