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子どもだって脱メタボ 体育の家庭教師が人気

2008年05月04日

 運動不足や食習慣の乱れを背景に、子どもたちも「メタボ」対策に取り組んでいる。厚生労働省の研究班が示した診断基準によると、子どもの10人に1人はメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)か、その予備軍だという。

写真鉄棒を使った体操で汗を流す子どもたち=大阪府東大阪市のキタイスポーツクラブ、諫山卓弥撮影

 「できた!」。側転を決めた児童が笑顔を見せた。大阪府東大阪市のキタイスポーツクラブ。約30年前から、小学生までの子どもを対象に様々な運動を指導している。

 代表の北居寿実(ひさみ)さん(55)によると、会員は約500人。将来の体操選手を夢見る子どもたちも多いが、最近は肥満解消が目的のケースが増えてきた。同府八尾市の大河内佐代子さん(32)は4歳と6歳の娘2人の体力不足にショックを受け、1年前に入会させた。「メタボも気になる。運動で自信を持ってくれれば」

 厚生労働省の調査によると、男子小中学生の「太りすぎ」は93年に10%だったが、05年は14%に増加。同省の研究班が06年度に診断基準をつくったところ、6〜15歳の子どものうち0.5〜3%はメタボリック症候群、7〜8%が予備軍に当てはまった。

 中島正純さん(39)は4年前、大阪市淀川区で体育の家庭教師を派遣する事業を始めた。需要があるのか半信半疑だったが、現在の生徒は約100人。「ぽちゃぽちゃ体形」の子が目立つ。体を動かすことに慣れておらず、ウオーキングから始めるという。

 アサヒフードアンドヘルスケア(東京)は昨年4月、子ども用の健康補助食品(サプリメント)を売り出した。担当者は「まだ市場全体の1%にも満たないが、働く女性は、健康が気になっても子どもの食事に手が回らない。いずれ伸びる市場」とみる。

 行政も関心を寄せる。小学生の肥満率が全国平均(学年別に5〜10%)を5%前後上回る兵庫県尼崎市は07年度、肥満児童を対象に生活習慣病検診の受診料を全額補助する事業を開始。砂糖や油を控えた料理を親子に教える無料教室も催している。

 子どもの肥満の原因について、対策にかかわる人たちは「親の責任」と口をそろえる。公園は汚いからと外で遊ばせない。夜遅くまで塾に通わせると、食事の回数が増える。「おなかがすくと泣くから」と1日5食におやつも与え、3歳児を体重30キロまで太らせた親もいたという。

 逆に、やせすぎも問題だ。日本小児心身医学会が05年に294病院を対象に調査したところ、18歳以下の拒食症患者が944人もいた。調査を担当した宮本信也・筑波大教授(発達行動小児科学)は「拒食のきっかけの大半はダイエット。メタボ対策で子どもをダイエットに追い込んではいけない」と注意を促す。

 子どものメタボ基準作成にかかわった浜松医大の大関武彦教授(小児科学)は「バランスの良い食事と1日20〜30分の運動で、メタボな子の5割以上に体重減の効果が表れる」と話す。

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