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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>関西>関西の住まい>住まい・暮らしニュース> 記事 町家風コンビニなど続々 京都新景観政策にあの手この手2008年05月12日 古都の風情を守ろうと、京都市が厳しい規制を伴う「新景観政策」を導入してから半年余り。町家風のコンビニエンスストアなど、政策に沿った建物や看板が街角に増え始めた。建設や改築の費用はこれまでよりかかるが、注目を集めやすいという効果もあるようだ。(溝呂木佐季)
京都市中京区の三条通沿いに2月に新築オープンした「ファミリーマート京都三条高倉店」は、屋根がなだらかに傾斜し、壁は土壁のような渋い色合い。三条通かいわいは、新景観政策の対象となる美観地区のひとつ。周辺の町家に調和するよう屋根の勾配(こうばい)や軒先の長さ、外壁の色が細かく定められた。同社の営業担当は「特別仕様のためコストはかかったが、特徴ある外観が客の目を引く効果もある」。 東山区の「ローソン八坂神社前店」は2月、看板の色をチェーンで採用している青から白に変えた。周辺は八坂神社や知恩院など歴史遺産が多く、看板面積が壁1面につき5平方メートル以内に制限されたため、和紙調で温白色の看板を採用、「ぼんぼりのような雰囲気」(ローソン近畿支社)にして規制外の「照明」として認められた。改装の立案に半年かかり、費用も通常の2.5倍に膨らんだ。同社担当者は「企業のPRや売り上げ増も見込んだ投資」と話す。 3月にオープンした万年筆ブランド「モンブラン」の京都店(下京区)は当初、女優の姿をビル壁面に掲げた大型広告を考えたが、規制を踏まえて濃紺色の壁に白いロゴの看板をかけるデザインにした。「京都の文化歴史に敬意を払い、規制を守るのは当然」と担当者は話す。 住宅メーカー積水ハウス(大阪市)は昨年7月、規制に対応した戸建て住宅「五洛(ごらく)」を発売した。地区ごとに異なる外観の基準を満たすため、緩い傾斜の屋根や格子状の門を備える。 建設会社ダイマルヤ(京都市)は、中京区の扇子店が移転した跡地に建設中のマンションの1階に、扇子店の店舗だった町家を組み込む形で残した。町家特有の細長の虫籠(むしこ)窓などを生かす。昨夏の着工で新景観政策の規制は受けないが、「風情ある町並みづくりに協力したい」と考えたという。 京都府立大の宗田好史准教授(都市計画学)は「景観に配慮した建物が増えれば、良質な環境を求める人が集まって町が活性化される。規制に伴うコスト増には反発もあるだろうが、市には景観保全の大切さを丁寧に説明する努力を重ねてほしい」と話す。 ◇ 《京都市の新景観政策》 6条例の新設・改正と都市計画の変更からなり、昨年9月にスタート。31メートルを超す建物を市街地のほぼ全域で禁じる高さ規制▽屋根の傾斜角度や外壁の色、日本瓦などの使用を地域ごとに定めたデザイン基準▽屋上設置や点滅照明の看板を市全域で禁じ、既存のものも7年以内の撤去を定めた屋外広告規制▽「大文字の送り火」など38の歴史的な眺望の保全――などが柱。 この記事の関連情報関西の住まい・暮らしニュース
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