神港魚類本社に家宅捜索に入る兵庫県警の捜査員ら=3日午前9時26分、神戸市兵庫区、根岸拓朗撮影
中国産ウナギの偽装事件で、兵庫、徳島県警の合同捜査本部は3日午前、不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で、ウナギ輸入販売会社「魚秀(うおひで)」(大阪市)と、水産最大手・マルハニチロホールディングス子会社の水産物卸売会社「神港魚類」(神戸市)などの捜索を始めた。捜査本部は、架空の会社を製造元にし、複数の業者を介在させる大がかりで悪質な偽装工作の解明には強制捜査が不可欠と判断した。詐欺容疑などの適用も含め関係者の立件を目指す。
捜索先は両社のほか、偽装かば焼き取引の「トンネル会社」になった東京の食品商社、偽装工作を請け負ったとされる高松市の水産会社元専務の関係先など7都府県26カ所の予定。
調べでは、魚秀の中谷彰宏社長(44)と福岡営業所長(41)、神港魚類の担当課長(40)らは共謀して4月5日〜6月13日、中国産かば焼きを愛知県「三河一色産」と偽装し、魚秀から神港魚類経由で、また魚秀から直接、神戸市などの仲卸業者計3社に約3.6トンを販売した疑いが持たれている。
神港魚類は、産地偽装への担当課長の関与を否定しているが、魚秀の中谷社長は「中国産かば焼きの在庫処分を相談した1月に、課長から一色産とすることを提案された」と主張している。
捜査本部は不正競争防止法違反容疑のほか、中谷社長と担当課長らが国産と中国産の価格差を利用し、取引先の仲卸業者らをだまして利ざやをかせいだとする詐欺容疑での立件も検討。担当課長に関しては、当初から中国産と知りながら高値の国産として魚秀側から仕入れ、自社に損害を与えたとする背任容疑も視野に入れ、事情を聴く。