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大粒の雨が来さうよ鱧の皮 草間時彦

2007年07月10日

<夏>はもの皮

写真はもの皮の酢の物

 関西と縁の深い鱧(はも)は細い骨が多いために、骨切りという技術で魚の身に細かい切れ目を入れてゆかねばなりません。

 梅雨の水を飲んだ「つの字」のハモは今では高級魚。上方の祭月といわれる七月に「祭鱧」の名でしばしば話題にのぼります。「つの字」とは、トロ箱に平仮名の「つ」の字のかたちにおさまるくらいの大きさをいう目安です。骨切りをした鱧を湯引きにして梅肉、酢味噌(みそ)などでいただきます。

 また鱧の身は高級蒲鉾(かまぼこ)としても珍重されています。その際に残るのが皮です。これを焼いて細かく刻んだのが「鱧の皮」。こちらは鮮魚店やスーパーマーケットで簡単に手に入ります。

 掲句を詠んだ草間時彦(1920〜2003)は食通として知られていましたが、その目は高級品や珍品に向くのではなく、どこにでもある誰の手にも入るものに注がれていました。

 鱧ちりや湯引きが主役なら「鱧のざくざく」と呼ばれる鱧の皮と胡瓜(きゅうり)の酢の物は脇役。関東にお住まいだった草間さんにとって、大阪の夕凪(ゆうなぎ)の暑さは堪(たま)らなかったのでしょう。夕立を待つ身にとって、「鱧のざくざく」は主役をしのぐ旬の小鉢物だったのです。(俳人・宇多喜代子)

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<はもの皮の酢の物>

 千切りしたはもの皮80グラムは、酢少々をふりかけておく。きゅうり4本は塩をして板ずりにし、洗って小口切りに。しばらく濃い塩水につけ、軽くしぼっておく。

 酢大さじ4、砂糖大さじ2、塩少々、薄口しょうゆ小さじ1で合わせ酢を作り、頂く直前にはもの皮、きゅうりとあえて器に盛る。針生姜を天盛りにする。

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