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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>関西>関西を食べる>Do! 季語をいただく> 記事 冬瓜やたがひにかはる顔の形 松尾芭蕉2007年08月07日 <秋>冬瓜
冬瓜(とうがん)のさかりのころ、久しぶりに故郷に戻ってみると、知人も自分もすっかり年老いて、互いに冬瓜のような顔の形になっているよ、と軽く戯れた即興の句である。剃髪(ていはつ)して出家姿の芭蕉はなおさら、冬瓜の形に似ていただろう。故郷での食膳(しょくぜん)に冬瓜が出され、芭蕉はそれを食べたに違いないが、どんな味付けだったのだろうか。 子だくさんだった私の実家では、お盆が近づくと、冬瓜の炊いたんが食卓に上った。煮干しと醤油(しょうゆ)だけで炊いたもので、うまいと思ったことがなかったが、「旬のものを食べていると病気にならへん」と呪文のようにいう母に逆らわないで食べた。お盆の三日間は、「おしょらいさんも、旬のものを喜ばはんねん」と母は冬瓜を炊いて仏壇に供えていた。“おしょらいさん”とは祖霊のことである。お下がりを感謝して食べると頭がようなる、とも母は私たちに言って聞かせた。 長じて冬瓜のおいしさを知ったのは、連句を巻いていた渋谷道さんの家であった。渋谷さんの手料理だったが、よく冷やされた薄味の冬瓜はとろけるようでうまかった。連衆を迎える思いのこもった料理だったからだろう。(俳人・茨木和生) ◇ <冬瓜の五目スープ> 冬瓜は3、4センチの輪切りにし、皮を厚くむいて、種とわたをスプーンで取って、角切りにし、ゆでる。軟らかく戻した干しシイタケ、タケノコ、鶏肉、ニンジン、きくらげはさいの目に切る。 鍋にサラダ油大さじ1を熱し、材料を強火でいため、しょうが汁、酒少々と鶏がらスープ4カップで10分煮る。ホタテ缶をほぐしながら、汁ごと加え、塩、コショウで味を調える。くず粉でとろみをつけ、小口切りのあさつきを散らす。 |