花見弁当
<春>花見
花だよりが届き始めました。今年はどこの花を見ようかと心が躍ります。
岡本松浜は明治12年生まれの大阪の人。はじめ正岡子規に入門し、上京してホトトギス社に入社。虚子門の逸材と称されました。
掲句は伏見を出た花見舟が、宇治川、木津川と桂川が合流して淀川となるあたりにさしかかったときの、船中のどよめきを詠(うた)ったものでしょうか。両岸の土手には花が咲き、空には雲雀(ひばり)も上がって、花見気分はいやがうえにも盛り上がります。酒肴(しゅこう)の用意が調えられていることは言うまでもありません。
以前行楽用の「花見箪笥(だんす)」なるものを見たことがあります。五つ重ねの重箱、取り皿、酒器などがコンパクトに収められ、それは豪華なものでした。松浜の花見舟にもきっと花見箪笥が広げられていたことでしょう。
そんなに豪華でなくても、お花見には手作りのお弁当を持っていきたいもの。塩漬けの桜やいかなごの釘(くぎ)煮(に)など冷蔵庫のもので作ったおむすびや、すし飯に炒(い)り卵、鮭(さけ)のフレークなどをまぜた即席ちらしなら、10分もあれば準備できます。大野林火に〈蕗(ふき)そらまめ花見箪笥にみどり添ふ〉という句があります。(俳人・大石悦子)
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<お花見弁当>
ご飯は白ごま塩をまぜて型抜きをし、真ん中に桜の塩漬けを飾る。だし巻き卵は片栗粉少々を加えて焼き、巻きすで形を整える。えびは頭と背わたを取り、殻ごと油でいため、塩、しょうゆ少々で味付けをし、殻をむく。栗麩(ふ)、よもぎ麩はバター焼きにして田楽みそを塗る。かまぼこはフライパンに油を敷いて焼き、しょうゆ少々をたらす。姫たけのこのさっと煮、いかなごの釘煮、菜の花漬、煮豆、干し椎茸(しいたけ)含め煮、花にんじんを弁当箱に詰め合わせる。