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季語をいただく

青き串木の芽田楽貫けり 木暮剛平

2008年4月15日

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写真豆腐の木の芽田楽

<春>木の芽田楽

 歳時記では「木の芽味噌(みそ)」と「田楽」が別項で立っている場合が多いようですが、「木の芽田楽」は木の芽味噌を用いた田楽ということになります。

 木の芽(山椒(さんしょう)の芽)をすりつぶしたものに味噌、みりんなどを加えて練り上げたもので、その香りと色が身上です。

 田楽は豆腐を方形に切り、二股のフォーク状に削った青竹の串で刺し、炭火にかざしてあぶります。そのときに木の芽味噌をぬるのが木の芽田楽で、ただ「田楽」とも呼ばれます。味噌は地方や季節によっても異なりますが、やはり木の芽味噌が一番ということになるのでしょう。懐かしい春のご馳走(ちそう)です。

 以前、伊賀上野まで、はるばるこの田楽を食べに行ったことがありました。古い造りの店で、時代物の塗りの箱のようなもので出された田楽を、一同感激していただいたものでした。〈田楽やいと鄙(ひな)びたる塗の箱 小路紫峽〉に、その日のことをゆくりなく思い出しました。

 掲句はお膳(ぜん)の上の田楽でもいいのですが、もしかしたら田楽屋の裏方を詠(うた)ったものかもしれません。青い串に刺し貫かれた白い豆腐がみるみる厨房(ちゅうぼう)に嵩(かさ)をなしていく。息をのんでそれを見つめる作者の童心が思われます。(俳人・大石悦子)

   ◇

 小鍋に白味噌150グラム、酒大さじ3、砂糖大さじ2、卵黄1個を合わせて湯煎(ゆせん)にかけ、木杓子(じゃくし)で時々混ぜながら、ぼってりとするまで気長に練り上げる。ホウレンソウは色よくゆで、水気を絞り、細かく刻んですり鉢ですって裏ごしする。木の芽もよくすり、先の味噌を加えホウレンソウを少しずつ加え、ほどよい色の木の芽味噌を作る。木綿豆腐は水を切り、フライパンにオイルを熱し両面を焼く。木の芽味噌を塗りオーブントースターで3〜4分焼く。(料理監修・水野保子)

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