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ぷらっと沿線紀行

【総集編】 最終列車 汽笛が響く

2010年3月27日

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写真高さ41メートル、長さ310メートルの余部鉄橋。朱色の鉄橋からコンクリート橋への架け替え工事が進む=2月、兵庫県香美町写真雪が舞う近江塩津駅。ここで湖西線と北陸線を乗り換える=08年12月、滋賀県長浜市(旧西浅井町)写真阪急梅田駅のホーム。神戸、宝塚、京都の各線の電車が出発と到着を繰り返す=07年3月、大阪市北区写真トンネルと鉄橋からなる武田尾駅=09年11月、兵庫県宝塚市写真夕日を浴びて三条通を行く京福電鉄嵐山線の路面電車(嵐電)=07年6月、京都市右京区フォトギャラリー

 「ぷらっと沿線紀行」でこれまでに訪ねた計129カ所の鉄道駅や路線などから、読者の「ベスト5」を募りました。140通が寄せられ、最多はJR山陰線の余部鉄橋(兵庫県香美町)でした。

 かつて「東洋一」の規模を誇った余部鉄橋では現在、コンクリート橋への架け替え工事が進んでおり、今秋に完成します。1世紀にわたり山陰の鉄道運行を支えた朱色の鉄橋は間もなく、役割を終えることになります。

 「橋脚の凜(りん)とした姿が忘れられない」「全国の撮り鉄ファンの宝です」など、多くの小説やドラマで舞台となった外観に心酔する声が多く寄せられました。

 2位以下は(2)JRで琵琶湖一周(滋賀)(3)阪急梅田駅(大阪)(4)JR武田尾駅(兵庫)(5)京福電鉄嵐山線(京都)(6)一畑電車(島根)(7)阪神本線・香櫨園駅(兵庫)(8)JR大阪駅、9位は三つが同数で(9)JR津和野駅(島根)(9)六甲ケーブル(兵庫)(9)天神橋筋六丁目駅(大阪)の順でした。

 それぞれ、幼い頃から慣れ親しんだ思い出の駅や、旅先で車窓の風景に見入った路線、通学や通勤で普段利用している駅の意外な歴史などについて愛着のこもった手紙をいただきました。

 最終回の「総集編」では、上位に入った駅などの写真を再び掲載するとともに、寄せられた手紙を紹介します。

   ◇

■1位 余部鉄橋

 ◆神戸市東灘区、田中絢子さん(83)

 以前家族旅行の折に渡ったのに気づかず、20年ほど前、今度こそはと香住駅から私は列車、主人は車で余部鉄橋の下で待ち合わせた。列車から見た景色の海の美しかったこと。鉄橋の下から高々とそびえる橋に感無量だった。

■2位 琵琶湖一周

 ◆京都府宇治市、和田照子さん(62)

 雪の舞う近江塩津駅の写真が印象的だった。吹雪の中を走る電車に乗りたいと友達と2人計画を立てたが、当日はぽかぽか陽気。雪は降らなかったけれど、湖北は一面雪景色、遠くには真っ白な伊吹山。楽しい一筆書きの旅ができた。

■3位 阪急梅田駅

 ◆大阪府茨木市、中曽美砂代さん(50)

 今はJR沿線だが、小学生からずっと阪急宝塚線沿線に住んだ。梅田は父に連れられて三番街へ行ったり、通学時、ラッシュにもまれつつ通る駅。毎日たくさんの人が通る大阪一の駅。今も「電車といえば阪急」と思ってしまう。

■4位 武田尾駅

 ◆大阪府高槻市、小幡誠さん(68)

 小、中、高の7年間神戸の須磨区に住んでいた。同級生、近所の友人と武田尾へ日帰りやキャンプで度々行き、その友と50年以上友情が続いている。火を囲み、ごはんを作り、星座を見た。私の心の財産を蓄えてくれた所だ。

■5位 京福嵐山線

 ◆兵庫県西宮市、辻本秀夫さん(67)

 (神奈川県の江ノ島電鉄と提携した)「関西の江ノ電」の通称通り、観光スポットを次々巡る、なくてはならない電車。嵐山から四条大宮まで何回乗っても飽きない楽しい電車の旅が味わえる。

■6位 一畑電車

 6位の一畑電車(島根)の沿線に母の実家があったという松江市出身の大阪府箕面市、山崎尚美(たかよし)さん(53)は子どもの頃に乗車したそうです。「途中の一畑口駅では、坂でもないのにスイッチバック。逆方向に走り出すので元に戻ってしまうのではとハラハラ。出雲弁が飛び交うのんびりした鉄道だった」

■7位 香櫨園駅

 7位の香櫨園駅(兵庫)を中学時代から5年間、通学で利用したという大阪府吹田市、山根張二さん(85)は「駅までの途中、和菓子屋などあり、駅では毎朝出会う神戸女学院生にあこがれたり、懐かしい思い出でいっぱい。(紙面の)写真を見て感無量」と記されました。

■8位 大阪駅

 8位のJR大阪駅そばで終戦直後に働いた大阪府柏原市、三野喜代治さん(80)は「闇市で時たま手に入れた外食券で、駅東側の食堂で食事をした。冬の早朝、(空腹や病気で)動けなくなった人を多く見た。大阪駅はその時から今日まで休む暇なく、どこかで工事をしながら様子を変えている」と思い出を寄せられました。

    ◇

 2007年4月にスタートし、読者の皆さんと一緒に各地を旅してきた「ぷらっと沿線紀行」も、終着となりました。これまでご愛読いただき、ありがとうございました。毎回、多数の感想が寄せられ励みになりました。

 4月からは、新企画「響(ひびき)紀行」が始まります。暮らしや自然の中で奏でられている「音」を記者が探し、各地を訪ねます。記事にQRコードを付け、音の風景を携帯電話などで楽しめるようにします。ご期待ください。(総集編は尾崎文康が担当しました)

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