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ますます勝手に関西遺産

【きな粉雑煮】素朴な味 名物にせんと!

2010年12月22日

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写真:白みそ仕立てのお雑煮椀から、柔らかくなった餅を取り出し、小皿に盛られたきな粉にまぶして食べる、奈良のきな粉雑煮=奈良市高畑町の「旅籠 長谷川」白みそ仕立てのお雑煮椀から、柔らかくなった餅を取り出し、小皿に盛られたきな粉にまぶして食べる、奈良のきな粉雑煮=奈良市高畑町の「旅籠 長谷川」

写真:(1)餅を取り出して…(1)餅を取り出して…

写真:(2)きな粉につけて…(2)きな粉につけて…

写真:(3)パクリ、おいしい(3)パクリ、おいしい

写真:絵・グレゴリ青山絵・グレゴリ青山

写真:奈良県出身の横浜ベイスターズ三浦大輔投手奈良県出身の横浜ベイスターズ三浦大輔投手

 ♪もういくつ寝るとお正月〜。お正月といえばお雑煮。記者が九州・大分の実家で食べていたのはシンプルなすまし汁だが、関西は白みそが主流。中でもユニークなのが奈良だ。なんと、白みそ仕立てのお椀(わん)の中から餅を取り出し、小皿に盛られたきな粉をつけて安倍川餅のようにして食べるという。「それ、変」と思わずツッコミたくなる。「だって、そのままやったら味ないやん」と奈良出身の同僚。そ、そういうものなの!?

   ◇

 奈良市でホテルを経営する川井徳子さん(52)は、子どもの頃から、きな粉雑煮に慣れ親しんできた。「これが普通やと思っていました」。焼いたお餅をお椀の中に入れ、その上から金時人参、祝い大根、里芋、豆腐が入った白みそ仕立ての汁をかけていただく。

 川井さんの父親は酒が飲めない分、甘い物好きだった。「普段は家事をしないが、正月にきな粉と砂糖を混ぜ合わせるのは父の仕事でした」。川井さんも「食後のデザート感覚」で、とろとろになったお餅にたっぷりきな粉をつけて食べると幸せな気分になった。経営するホテルでも「奈良らしさを味わって」と、正月の宿泊客にはきな粉雑煮を出しており、「抵抗のある方もいますが、女性客には喜ばれています」(料理長)。川井さんにとって、きな粉雑煮って? 「素朴な味。ピュアな味。原点みたいな」。なるほど……。

 冬季限定で宿泊客以外にも、きな粉雑煮を出す民宿「旅籠(はたご) 長谷川」(奈良市高畑町)を訪ねた。「遷都1300年祭にあわせて県に『郷土料理』とPRしてもらったお陰で、評判になって予約も入るようになりました」と主人の長谷川嘉信さん(68)。記者もいただいてみた。意外に白みその風味ときな粉の甘さが合う。ちなみに「長谷川」のきな粉は大豆でなく青豆を使用。あっさりしていて、重く感じない。これはアリかも。

   ◇

 そもそもなぜきな粉? 食文化に詳しい近畿大農学部非常勤講師の冨岡典子さん(63)は、同県桜井市の祭りの供物を調べる中で、ゴボウや里芋にもきな粉をまぶす風習があることを知った。「10世紀の医書『医心方』には(きな粉の原料の)大豆には『鬼毒(きどく)』を消す効用があるとある。きな粉には悪霊を追い払う願いが込められたのでは」と推測する。他にも地元では「豊作祈願」「海のない奈良のたんぱく源」「腹持ちがよい」などの説が語られる。

 全国的に知られた名物料理がなく、「奈良にうまいもんなし」と言われる一方、古く都が置かれ、「日本の食のルーツ」ともされる奈良。そう考えると、このきな粉雑煮こそ、本来の日本の雑煮なのかもしれない。(稲垣大志郎)

■推薦

奈良県出身の横浜ベイスターズ 三浦大輔投手(36)

味にアクセント 楽しい

 地元に帰ると空気が合うっていうか、ホッとします。きな粉雑煮は子どもの頃、しょっちゅうじゃないですけど家で食べていた記憶がありますね。雑煮の餅をそのまま食べてもおいしいですが、きな粉の甘みで味を変えるというか、もうひと味楽しめるというか、味にアクセントができる感じで好きでした。おやつ感覚なところもありますね。関東に来てから久しく食べていませんが、懐かしい味です。

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