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世界遺産・熊野古道のシンボル「牛馬童子」の首が不明

2008年6月19日

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写真首辺りから切断された牛馬童子=和歌山県田辺市中辺路町、森昌子さん撮影写真熊野古道にある牛馬童子(03年12月撮影)

 世界遺産に登録されている熊野古道の和歌山県田辺市中辺路町近露で、同市指定文化財の石像「牛馬童子」の首から上がなくなっているのを、18日夕に通りかかった人が見つけ、同市に届け出た。石像の頭部は行方不明で、誰かが切断して頭部を持ち去ったとみられる。石像を所有する地元住民らの財産区は19日午前、田辺署に被害届を提出した。同署は器物損壊事件として調べる。

 県や市教委によると、童子像は1891(明治24)年につくられ、高さ56センチ。なくなった頭部は高さ9センチほどで、首の切断面は約7センチ四方。目撃情報から、18日午後1時半〜午後4時半に切断されたとみられる。

 市教委によると、牛馬童子は、平安時代中期に謀略で天皇の座を追われた悲運の花山(かざん)法皇が、熊野古道を巡礼した際の牛馬に乗った旅姿をしのんでつくられたとされる。熊野古道の名所のひとつの箸折(はしおり)峠にあり、中辺路のシンボル的な存在だという。

 県教委文化遺産課によると、牛馬童子は国道311号にある「道の駅」から歩いて10分ほどの世界遺産・熊野古道のコアゾーン(中心部)にあり、特に人気が高い。県の担当者は「牛馬童子は、この周辺の世界遺産を語る上でシンボリックな像で、非常にショック。誰がこんなことをしたのか」。19日、牛馬童子像のそばを通りかかった兵庫県西宮市の主婦舟場朋子さん(70)は「頭部がなくてびっくりした。熊野古道のシンボルを壊すなんて、絶対許せない」と話した。

 童子像については、県立博物館(和歌山市吹上1丁目)にレプリカがある。同課は、童子像の頭部が見つからなかった場合、レプリカから型どりをして復元することも検討するという。

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