フェンスが設置された「サントリーカーブ」=大阪府島本町山崎5丁目
フェンス設置前は、迫力ある列車の写真が撮影できた。夜行急行「きたぐに」=06年10月、高松さん提供
鉄道ファンの間で絶好の撮影スポットとして人気があった大阪府島本町の通称「サントリーカーブ」にこの夏、フェンスが設置され、これまでのようにローアングルの迫力ある写真が撮れなくなった。ファンは惜しむが、JR西日本は「安全にはかえられない」と理解を求めている。
カーブはJR京都線の山崎駅―島本駅間にある。酒造会社サントリーの「山崎蒸溜所」の南側にあることから、そう呼ばれるようになった。
緩いカーブが続いているため接近してくる列車全体を1カットに収められ、低い位置からの撮影に邪魔なフェンスがない点が魅力だった。
JR西日本がホームページに掲載する複数の列車の写真も、ここが撮影ポイントになっている。JR西日本や私鉄の広報写真などを手がける写真家、高松大典さん(51)は「関西ではナンバーワンの撮影地」と語る。
JR西日本は昨年11月、人身事故防止のためにフェンス整備を強化する方針を打ち出し、京都―大阪間も86キロの営業区間のうち高架などを除く74キロすべてにフェンスを設置することにした。これまではガードレールしかなかったサントリーカーブにも7月上旬、約130メートルにわたって高さ約2メートルのフェンスが設けられた。
JR西日本の広報担当者は「運転士は線路ぎりぎりに人がいるだけでも、いつ立ち入られるかと恐怖心を抱く。鉄道ファンには申し訳ないが、理解してほしい」と話している。(坪倉由佳子)