高速道路料金の値下げによる利用者の減少で経営危機にある南海フェリー(本社・和歌山市)の支援に和歌山、徳島両県が乗り出す。公費の支援で運賃を陸路に対抗できるレベルまで引き下げ、遠のいた客を取り戻してもらおうという試みだ。
両県は、国の補正予算を財源とした1億円をそれぞれ予算化。和歌山県は12日開会の県議会に予算案を提出した。徳島県も18日に提案する。
南海フェリーは和歌山―徳島間を約2時間で結び、年間約18万台、約50万人が利用している。普通乗用車に運転手1人が乗った場合の運賃は9300円。
一方、高速道路の阪和道和歌山インターチェンジ(IC)から中国道経由で神戸淡路鳴門自動車道鳴門ICまでは約3時間かかり、普通車料金はフェリーと同額だったが、3月下旬から休日昼間の料金がETC使用で3300円に下がった。この影響でフェリーの客は休日で約3割、平日も約2割減った。
両県の計画では7月下旬ごろから約半年間、両県いずれかに宿泊する人を対象に運賃を値下げする。実際の値下げ幅や差額の負担割合はこれから3者で話し合うという。
南海フェリーは昨年末、関西発着の同業8社と共に国に支援を要望していた。