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市営地下鉄の運行部門、民営化を検討 大阪市

2010年8月22日

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 大阪市が市営地下鉄の運行部門を民営化する検討を始めた。線路などの設備は市が所有したまま、私鉄各社との共同出資で新設する株式会社が運行を担う「上下分離方式」によって、市職員削減やサービス向上を目指す。平松邦夫市長が近く公表する市政改革方針(2011年からの5カ年計画)に盛り込む。

 複数の市幹部によると、運行担当の新会社は市が50%を出資、JR西日本と阪神、阪急、京阪、近鉄、南海の大手私鉄各社が残りを出資して設立する案が浮上している。実現すれば、市は運行にかかわっている市職員約3400人を削減できる。

 新会社は市に対して線路やトンネルなどの設備使用料を支払い、市はこれを地下鉄の建設負債(残高約6875億円)の償還にあてる。市営のまま事業収益で償還するより早期に完済できる条件を探る考えだ。さらに、民間による効率的な運営が運賃値下げなどの利用者サービス向上や関西経済全体の活性化につながるとの期待もある。

 関西経済同友会は08年、地下鉄民営化を平松市長に提言しており、市は「鉄道各社や経済界の理解は得られる」と見込む。11年度から5年かけて設備使用料の額など具体案を詰め、実現は早くて16年度になる。

 市は建設負債の早期償還のため07年1月、独立行政法人化や民営化など5種類の地下鉄改革案を公表した。同11月の市長選で民営化を公約に掲げた関淳一・前市長が落選。代わって当選した平松市長は「いまは公営企業としての改革を進めるが、将来的な民営化は否定しない」との姿勢を示してきた。

 大阪府と大阪市の再編を掲げ5月と7月の市議補選で圧勝した地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹知事も地下鉄民営化を主張し、平松市政を批判してきた。今回の上下分離方式は、多額の税金を投入してきた設備を所有したまま橋下知事の動きに対抗する狙いもある。(島脇健史)

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