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サクラ 今年は早く咲いたね

2008年04月02日

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開花から一週間たたずに満開となったサクラ=3月27日、東京都新宿区で、渡辺英明写す

ジャン:今年はサクラが早く咲いたね。東京では、いつもより6日も早かったんだって。

坪谷記者:気象庁が3月19日に発表した開花予想よりも一日早く、22日に咲いたんだ。5日に出した最初の予想と比べると5日も早かったよ。

ケン:でも、サクラが咲くのって、どうして予想できるのかな。

坪谷記者:それはサクラのつぼみがふくらむのが、冬から春にかけての気温の上がり方と深く関係しているからだ。

ポン:どんなふうに予想しているの。

●温暖化のため50年で4日も早まっている

◆気温データなどから開花予想 ヒートアイランド現象も影響

坪谷記者:昔は、全国各地の気象台の人がつぼみの大きさや重さを量ったりして予想していたんだ。1996年からは、計算式に気温などのデータをあてはめて、コンピューターを使って予想しているよ。

ジャン:何か、難しそう。

坪谷記者:サクラ(ソメイヨシノ)のつぼみのもとになる花芽(「かが」とも読む)は夏の終わりごろにはできていて、眠ったまま冬をこすんだ。冬に気温が5〜7度の状態が合計800〜1000時間をこえると、目覚めるんだ。

ポン:ふしぎー!

坪谷記者:その後は、春になって気温が上がると、つぼみがぐんぐん成長して花が咲くよ。

ケン:咲く日をぴったり当てるにはどうするの。

坪谷記者:まず、週間天気予報や長期予報で、気温がどのように上がっていくか予測するんだ。3月は暖かい日が続いたと思うと、寒い日が続いて冬に逆もどりしたりして、天気がどうなるか当てるのが難しい。最初の予想が外れることもけっこう多いよ。

ポン:今年は、予想以上に暖かい日が続いたから、早く咲いたんだね。

坪谷記者:そうだね。それから、西日本の予想は特に難しいんだって。暖冬だと、サクラがしっかり目覚められなくて、その後のつぼみの成長がおくれることがあるんだ。最近は、その年の冬が暖かかったかどうかも予想するときの重要なデータになっているよ。

ケン:朝、眠くてふとんからなかなか出られないぼくみたいだ。

坪谷記者:だから、サクラは暖かい鹿児島が早く咲くとは限らないよ。去年も今年も東京が一番早かったんだ。それから、日本全体で開花の日が早くなっているんだ。全国平均の開花日は、この50年間で4.2日も早くなっている。地球温暖化の影響だといわれているよ。

ケン:東京が早いのはなぜ。

坪谷記者:東京だけでなく都市部は、周辺地域に比べて早くなっているよ。札幌、仙台、東京、名古屋、京都、福岡の6つの大都市に限ってみると、50年前に比べて開花日が6.1日も早いんだ。地球温暖化だけでなく、ビルや道路のアスファルトに熱がたくわえられて都市の気温が上がる「ヒートアイランド現象」も影響しているといわれているよ。

◆気象会社なども独自に予想 的中めざしてみんなで競う

ポン:開花予想はだれがしているの。

坪谷記者:全国各地の気象台でつぼみの重さを量ったりする必要がなくなったので、気象庁という国の役所にいる職員が、ひとりで全国各地の予想をしているよ。

ジャン:へえ。全部をひとりでやってるの。すごいね。

坪谷記者:最近は、気象庁だけでなく、日本気象協会や気象会社などでも予想している。気象庁よりもたくさんの場所で予想したりしているよ。

ケン:予想は当たったのかな。

坪谷記者:日本気象協会は18日の発表では、東京の開花は26日と予想していたから、実際の開花日は4日早かったことになるね。民間の気象予報会社ウェザーニュースも21日の発表で26日と予想していた。

ジャン:気象庁と予報会社ではちがったんだね。

坪谷記者:気温が上がることによって、つぼみがふくらむという性質を利用して予想しているのは同じなんだ。でも、発表する役所や会社によって方法や計算の式がちょっとずつちがうので、予想もちがってくる。

ケン:だれが当てるか、みんなで競争しているんだね。

坪谷記者:そう。お花見に合わせて弁当屋さんが弁当の数を増やしたり、旅行会社がバスを走らせたりするから、いつサクラが咲くか、みんな関心があるんだ。だから、予想を的中させようといろいろ工夫しているんだよ。

●きょうのポイント

 ▽サクラの開花予想は、長期や週間予報の気温の上がり方などの予測をもとに、コンピューターで計算する。冬から春にかけての気温の上がり方が、つぼみの成長に深く関係しているため。

 ▽花芽は、気温5〜7度の状態が合計800〜1000時間をこえると目覚める。暖冬だとつぼみの成長がおくれることがある。

 ▽開花日の全国平均は、50年前に比べて4.2日も早くなった。地球温暖化が原因とみられる。都市部は、ヒートアイランド現象が影響しているようで、さらに早まっている。

記者:坪谷英紀記者(朝日新聞科学グループ)

提供:朝日学生新聞社

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